この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。
心の健康には、個人の持って生まれた性質や能力の他に、身体の状態・社会経済状況・生活や職場環境・対人関係など、多くの要因が影響しています。
なかでも、身体の状態と心は相互関係が強く、心が健康であると身体も健康を維持できます。
Table of Contents
心身の健康とは
心と身体は密接に繋がっています。身体が健康であると心も健康な状態になります。心の健康を保ち身体を健康にしていきましょう。
そのためにはメンタルを強くすること、気持ちの切り替えをスムーズにおこなうなど「心の健康」に取り組んで行きましょう。
「心の健康」を保つために重要なことは、「身体の健康」を保つことと同じです。バランスのとれた食事、適度な運動、心身の疲労回復のための睡眠です。
チェックシートでストレスチェック
インターネットでは様々なセルフチェックシートが掲載されています。そのきっかけは、平成27年12月にストレスチェック制度が施行されたことです。
職場で実施された方もおられる思いますが、厚生労働省「職業性ストレス簡易調査票(標準版:57項目)フィードバックプログラム」に基づいて作成されたセルフチェックは、4つのセクションからなる簡単な質問で、職場における働く人のストレスの状況について検査を行います。
インターネットで「こころの耳(5分でできる職場のストレスセルフチェック)」を選択して実施すると、その後に結果が出てきます。
それを参考に、自分のストレス状況に気づいて、どのように対応していくか考えてみることでストレスを軽減することが期待されています。
セルフチェックも大切
心の病気は、仕事のストレスや仕事以外の悩み、ストレスを溜め込んでしまう性格傾向などの影響が強い場合も多く見られます。
不調を早く見つけて、仕事のストレスを軽減、悩みを解消することで、心の病の発症を食い止め、専門治療の必要のないようにできることもあります。普段から自分の状態をチェックする習慣を身につけましょう。
「なかなか寝付けない」「夜中に何度も目ざめて寝られない」「食欲がなくなってきた(体重が減った)」「身体がだるくて疲れやすい」「何をするにもやる気が起こらない」「朝起きた時から疲れを感じている」など。
「いつもと違う自分」に気づいて、その症状が2週間程度続くようであれば、専門家に相談するなど実際の対応が必要になってきます。早期に気づき対処することが何よりも大切です。
心の健康問題は早期対応を
心の病のなかでも、ストレス社会ではうつ病の方が増えています。うつ病は、感情・意欲・身体など様々な面に症状が現われますが、早期発見・早期対処で適切な治療を受ければ100%治る病気です。
心の病気は、身体の病気と同じように、たいていの場合軽いうちに専門的治療を受けたほうが、早く良くなります。まずは、かかりつけ医、または、精神科・心療内科の専門医に相談してみましょう。
頭でわかっていても、専門家を受診することに抵抗を感じる方は、地域の保健所・保健センター、精神保健福祉センター(こころの健康センター)を利用することをお勧めします。
医師・看護師・精神保健福祉士などの専門家が対応し、電話相談を受けているところもあります。
心の健康づくりと対策を紹介
心の健康づくりは、脳の健康づくりと似ている点が多いです。それは、脳が心をコントロールしているからです。
脳の健康対策と同じように、ストレス対応やしっかりと睡眠を取ること、楽しい気持ちで気分転換できることを行うなどです。
「やらねばならない」と思うと心の負担になりますので、「できたらいいな」くらいに考えて気楽に取り組んでいきましょう。
休養をとる
疲労は溜まれば溜まるほど取りにくくなります。先ずは十分な睡眠を確保し脳と身体を休ませてあげましょう。そしてストレスを溜めずリラックスできる状況を作りましょう。
身体を休めるだけが休養ではなく、軽いリズム運動(ウォーキングなど)は、疲労回復物質に刺激を与えるため結果として疲労が軽減されます。
また、入浴は緊張を解しリラックス効果が期待できます。温めのお湯でゆっくり浸かり、深い呼吸で副交感神経を高めていきましょう。
自分が楽しいと思える趣味や音楽を聴くなど、ゆとりを感じる時間を作り精神の緊張を緩めましょう。楽しいと感じることは、刺激にもなるため気分転換に繋がります。
「健康」をつくるには、一概に身体だけでなく、心の健康も作らなければならない。
— 【公式】情報発信~ポイポイ~ (@33X9cJZzfNThJyz) October 4, 2019
ストレス対応
ストレスを解消するために大切なことは、できるだけリラックスして過ごすことです。一番身近なことは、ストレッチです。
イスに座ったまま伸びをするだけでもいいので、30分毎に意識して行うのも良いでしょう。
仕事が忙しく半日座りっぱなしの状況は返って効率も悪くなるため、尿意の有無にかかわらず、こまめにトイレにいき、深呼吸や軽く身体を動かしましょう。
環境が許せば、ガムを噛むことで、脳に刺激を与えリフレッシュ効果が得られます。
昼食にはビタミンB1(豚肉、玄米),ビタミンC(ブロッコリー、ピーマン),カルシウム(小魚、チーズ)が多く含む食材を使ったメニューを選びましょう。イライラを鎮める作業があります。
机や身の回りに観葉植物やアロマなど心をホッとさせる小物を置いてみましょう。
しっかり睡眠をとる
しっかりと睡眠をとり、その日の疲れはその日に回復させましょう。入眠後3時間が一番脳が休まる時間帯です。
また成長ホルモンとメラトニンの分泌が活発な午後10時~午前2時の時間帯と重なる時間帯が多いほど、脳が休まります。
この二つのホルモンは、脳と精神のメンテナンス・病気の治癒と予防・老廃物の排除など健康な心と身体を維持するための大切な役割を果たしています。
同じ7時間の睡眠でも午前1-8時と午後11-午前6時では、疲労の回復度合いが全く違ってきます。宵っ張りの方は、先ずは早起きすることから始めましょう。そうすることで夜は早く眠たくなってきます。
周囲の人ができる心の健康対策
日頃から身近な人の「いつもの状態」を把握し、「いつもと違う状態」に気づくよう心がけていきましょう。
「ダイエットをしていないのに痩せてきた」「表情が乏しくなってきた」「新聞やテレビを見なくなった」など。
「いつもと違う」と感じたら声をかけて必要であれば専門家への受診を促しましょう。早期発見・早期対処は、完治、または病気になることを防ぐことにも繋がります。
早めに気づいてあげる
心のサインは、自分自身では気づきにくいものです。正しい知識を身に付けセルフケアはもちろん、身近な人のケアにも役立てましょう。
職場では、「遅刻・欠勤が増えた」「周囲との会話が減った」「ミスが増えてきた」など、「今までと違う」と感じたら、「何か気になっていることがある」か尋ねてみましょう。
早めに気づいて対応することで、スムーズな治療へ結びつき、より早期の回復が期待できます。若しくは、病気になることを未然に防ぐこともできるかもしれません。
心の健康相談に乗る
一人で悩んでしまうと、マイナスのスパイラルに入ることが多いです。「いつもと違う」と感じて声を掛けたら、話をしっかりと聴いてあげましょう。
人に話しするだけで、気持ちが落ち着き、ストレスが発散され少しスッキリした感覚になるでしょう。
先ずは、悩んでいる人の話を肯定的に受け止めて、理解したことを伝えましょう。「気持ちを分かってもらえた」と感じることが安心感に繋がります。
また人に話をすることで、自分の気持ちを客観視でき、冷静にアドバイスを受け入れることができるようになるでしょう。
ワンポイントアドバイス
世の中が複雑になりストレス社会を生きています。一人で悩まず、何でも話ができる友達を普段から作っておきましょう。
人と話をすることで軽いストレスは発散され解消されます。小さなストレスを発散せずに溜めることで大きなストレスに成長していきます。
人に話す以外でも自分なりの楽しみを持ち日々ストレスを溜めないよう過ごしていきましょう。
まとめ
心の健康は、脳の健康や身体の健康と共通点が多くあります。基本はバランスの摂れた食事、実のある睡眠、適度な運動によるストレス解消及びリラックスです。
これらを実践するには規則正しい生活リズムが大切になってきます。時には羽目をはずくこともあってもOKですので、おおらかな気持ちで心と身体と脳を健康にし、イキイキと過ごせるよう、できることから始めていきましょう。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。