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ジョギングとウォーキングは交互にした方が良いのでしょうか?健康管理やダイエットのため運動をしたいけど、ジョギングだけだとしんどいと思っている人はおられませんか。そこでこの記事では、ウォーキングを交互に行う運動について詳しくご紹介しています。是非一度チャレンジしてくださいね。
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ジョギングとウォーキングは交互にすべきか?
ジョギングやウォーキングは、どちらも有酸素運動で、酸素を使い糖質や脂肪を燃焼させて行う運動です。どちらか1つだけを行っても良いですが、交互にすることで続けやすくなり、ダイエット効果や体力増進が期待できます。
ジョギングやウォーキングは、速さにより運動強度が変わります。ジョギングで約7.5分/kmの場合は7.0メッツ、ウォーキング(ほどほどの速さ:毎分75-85m)で約12分/kmの場合は3.5メッツの運動強度になります。
毎日ジョギングとウォーキングを交互にする時の効果
少し息の上がることがあるジョギングと軽い負荷のウォーキングを交互にすることで、無理なく続けることができます。
特に、運動習慣がなかった人は、20分程度の交互運動から始めると取り組みやすいです。最初に[10分のウォーキング⇒次に5分のジョギング⇒最後に5分のウォーキング]という感じでウォーキングが多めで大丈夫です。
少し慣れてきたら、[ウォーキング7分⇒ジョギング8⇒ウォーキング5分]とジョギングの時間を増やしていきましょう。
20分以上運動を継続することで、エネルギー源として使われる脂肪の割合が多くなっていきます。体力がついてきたと思ったら、運動時間を長くすることで、ダイエット効果が高まります。
一日おきにジョギングとウォーキングを交互にする時の効果
運動習慣がない人が、毎日ジョギングをするのは、三日坊主になる可能性が高くなります。一日おきのジョギングとウォーキングであれば、精神的な負担が少なく気持ちに余裕を持って取り組むことができます。
また、ジョギングは中程度の運動強度のため、筋力が低下している人が毎日走ることで、ケガの原因になるかもしれません。一日おきにジョギングすることで、身体を休ませることができ、ケガの危険性が低くなってきます。
毎日何らかの運動をすることで、身体を動かすことが習慣化されるため、体力維持やダイエット効果が期待できます。
交互ジョギングは健康に良いの?
ウォーキングとジョギングを組み合わせる運動は、血流を良くするため、老廃物や疲労物質を毛細血管により回収し体外に排出します。身体の新陳代謝が促進されるため、健康増進効果が期待できます。
特に運動から離れている人は、心肺機能や筋持久力が低下しているため、無理のない運動から始めることが大切です。
ウォーキングの運動強度は低いため、普段より少し速めのスピードで歩くことをお奨めします。ウォーキングで下半身の筋肉を解した後にジョギングをすることで、ケガ防止に繫がります。
また、普段より速めのウォーキングは、最大酸素摂取量の50%程度の運動強度になるため、エネルギー源として脂肪を消費する割合が多くなります。
ジョギングは中程度の運動強度のため、エネルギー消費量が多く脂肪消費量が大きくなります。この2つを組み合わせることで脂肪燃焼効果が高くなり、メタボ予防が期待できます。
スロージョギングとの違いは?
スロージョギングは、歩く程度の速さ(12-15分/km)のため、身体への負担が少なく、徐々に筋持久力を鍛えていきます。普段歩くときの半分程度の歩幅で弾むため、ウォーキングと比べて約2倍程度のエネルギー消費量があります。
スロージョギングの運動強度は速さによって変わりますが、約3-5メッツの範囲で、12分/km程度の場合は約5メッツになります。
エネルギー消費量は、スロージョギングとジョギングとウォーキングの交互ではあまり変わらないので、ダイエット効果は同じ程度になります。
違いは、交互でする方がスロージョギングより運動強度が高い場合があるため、心肺機能強化が期待できる点です。
ジョギングは中程度の運動強度で、最大酸素摂取量の40-60%となり、速さによって心拍数が110-130拍/分となります。最大酸素摂取量の60%は乳酸閾値と拮抗するため、徐々に心肺機能が鍛えられていきます。
交互ジョギングは脚やせ効果がある?
ウォーキングは最大酸素摂取量の50%以下の相対運動強度のため、エネルギーとして主に脂質を利用します。また、ジョギングは中程度の運動のため、消費エネルギー量が多くなります。
交互にすることで、脚の脂肪を落とし、引き締まった脚になることが期待できます。最大酸素摂取量の50%以下の相対運動強度の場合、エネルギー源として糖質と脂質の利用割合が4:6と脂質の方が大きくなります。
※最大酸素摂取量とは、体力の構成要素のうち全身持久力の指標で、運動中に体内(ミトコンドリア)に取り込まれる酸素の最大量を示しています。
運動時の心拍数は、酸素摂取量と比例して直線的に増えるため、心拍数から最大酸素摂取量を計算することができます。計算式としては、カルボーネン法があります。
<カルボーネン法>
(最大心拍数 – 安静時心拍数) x 50% + 安静時心拍数 = 目標心拍数
※最大心拍数 = 220-年齢
例) 50歳、安静時心拍数 70拍/分、運動強度50%の目標心拍数は、
((220-50) – 70) x 50% + 70 = 120拍/分
水泳とジョギングを交互にするのは?
水泳は水平姿勢で行うことが多いため、ジョギングで発生する筋肉の緊張が解消されます。特に下半身の血液の流れが良くなり、ジョギングで疲れた筋肉がほぐされるため、水泳と交互にするのは効果的です。
また、クロールや平泳ぎなどうつ伏せになって泳ぐときは、水面から30-50cmの深さに位置しているため、陸上よりも余計に圧力(水圧)がかかります。
そのため陸上より胸を広げる動作が困難になり、肺活量は9%減少すると言われています。多くの酸素を取り込むために呼吸筋(横隔膜や肋間筋など)が鍛えられ、心肺機能が向上していきます。
筋肉痛への影響は?
始めのウォーキングがウォーミングアップ、最後のウォーキングがクールダウンの役割を果たしているため、ジョギングだけよりも筋肉痛が起こりにくい組み合わせです。
通常より少し速めのウォーキングは、十分に酸素を取り込むことができる運動で、筋収縮が阻害されないため、筋肉痛が起こりにくいです。
ジョギングは速さにより運動強度が高くなるため、乳酸閾値を超えることがあり、筋肉痛が発生する場合があります。
ジョギングのあとにウォーキングを取り入れることで、しっかりと酸素供給ができるため、血流が良くなっていきます。血液の流れが良くなることで、乳酸などの疲労物質が回収されるため、ジョギングで使った筋肉が解れていきます。
交互ランニングのやり方
運動不足や運動経験が少ない人は、1日20-30分を1週間に2日程度から始めると良いでしょう。特に健康維持やダイエット目的で始める人は、続けることが大切です。無理なくモチベーションを保つことができる運動強度や時間からスタートしましょう。
体力維持や健康増進のためには、1日30分以上(連続した30分でなく10分を3回でもOK)の運動を1週間に2-3日は行うことで効果が期待できます。
一日おきにやる場合
身体を休めることができるため、最初は30分程度から徐々に時間を増やしていきましょう。ダイエットや体力増進を目的とする人は、60分程度まで時間を伸ばしていくことをお奨めします。
トータルウォーキング20分&ジョギング40分の場合、体重50kgの人は約306kcalのエネルギー消費となります。
最初は、[ウォーキング10分⇒ジョギング5分⇒ウォーキング5分⇒ジョギング5分⇒ウォーキング5分]でウォーキングが多めで良いでしょう。
少し体力がついてきたと感じたら、[ウォーキング10分⇒ジョギング10分⇒ウォーキング10分]、さらに[ウォーキング8分⇒ジョギング15分⇒ウォーキング7分]と言う感じでジョギングの時間を増やしていきましょう。
60分行う場合は、[ウォーキング10分⇒ジョギング20分⇒ウォーキング5分⇒ジョギング20分⇒ウォーキング5分]が良いでしょう。
毎日交互にやる場合
ジョギングは中程度の運動強度になるため、最初はゆっくりペース(人と話ができる程度)で10-15分走ることを目標にしましょう。筋持久力や心肺機能が徐々に向上してくるため、それに伴い走るスピードを少し速くしたり、走る時間を増やしていくことが大切です。
身体機能の向上を知る方法の1つは、心拍数(1分間に心臓が拍動する回数)です。「カルボーネン法」で目標心拍数が50-60%の心拍数を把握しておきましょう。
運動後に10秒間の脈拍を測り、それを6倍すると心拍数になります。アスリート以外の多くの成人は120-130拍/分程度になります。
ウォーキングは、普段歩くより少し速いスピードで20-30分程度から取り組みましょう。運動強度が軽いため、正しい姿勢を意識して歩くことで、走る姿勢も改善されていきます。
正しい姿勢は、
- 背筋を伸ばす
- 目線は10-20m前を見る
- 肘を曲げで後ろに引くイメージで腕を大きく振る
- 普段より少し歩幅を広くする
- 踵から着地する
です。
交互ランニングの注意点
体力増進やダイエットを目的とする人は、ジョギングだけよりも効果が現れる期間が長くなるため、諦めないように注意が必要です。
体重50kgの人が、交互ジョギングで、ジョギング40分&ウォーキング20分の場合の消費エネルギーは約306kcalで、ジョギングを60分した場合は約368kcalです。
1kgの体重を減らすには約7300kcalのエネルギー消費が必要なため、交互ジョギングでは24日程度、ジョギングでは20日程度となります。
また、同じ時間運動した場合、ウォーキングはジョギングより運動量が少ないため、交互ジョギングでは筋力強化の実感が感じにくいことがあります。
交互ランニングのメリット・デメリット
運動習慣のない人や筋力不足の人にとっては、ジョギングの合間にウォーキングがあることでケガなく精神的負担も少なく続けることができるメリットがあります。
また、運動強度の軽いウォーキングと中程度のジョギングの組み合わせは緩やかに下半身の筋力強化が図れるため、年齢問わず取り入れることができます。
交互ジョギングでウォーキングの割合が多いときは、消費エネルギー量が少ないため、短期間でのダイエット効果は期待できません。徐々にジョギングの時間が増えてくることで筋肉強化が促進され、同時に消費エネルギー量が増加していきます。
ジョギング先生のワンポイントアドバイス
ジョギングだけ、ウォーキングだけでは、単調と感じる人はジョギング&ウォーキングで強弱の変化をつけることで、運動を楽しくことができるかもしません。
今までよりも1日10分多く身体を動かすことで健康寿命を伸ばせると言われています。先ずは、続けられる時間から始めて、徐々に時間を増やすことで、筋肉に良い刺激が与えられます。
それにより、質の良い睡眠が得られ健康管理ができるようになっていきます。
【カテゴリー】この記事のカテゴリーはジョギングより手軽なウォーキングのやり方です。
まとめ
運動不足の人や筋力が低下している人は、ジョギングだけよりもウォーキング&ジョギングを交互にする方が続けやすくなります。可能なら週に2-3日、短い時間でもウォーキング&ジョギングを行うことで、少しずつ筋肉や心肺機能が向上していきます。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。