体を温める食べ物で健康ライフ!冷え性対策は食生活から

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旬の食べ物は、自然と体に合った食材が多いです。夏野菜は体を冷やすものが多く、冬に旬を迎える根菜類は基本的に体を温めます。

また、穀物・果物・肉類・魚介類・乳製品などの食性を利用して、体調を整えるためにバランスを考えて摂っていきましょう。

健康カウンセラーの林さとみと申します。私が皆様のお悩みを解決します!
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ
相談者のAさん
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いろいろ教えてください。

体を温める食べ物のキホン

体を温める食べ物のキホン

相談者のAさん
相談者のAさん
身体を温める食べ物について知りたいです。
はい、詳しく解説しますね。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

基本は、寒い季節に旬を迎える食べ物が体を温めます。産地が北方や寒い地域で採れる食べ物、土の中で育つ食べ物、また黒や暖色系(赤やオレンジ色)や濃い色をしている食べ物は体を温めます。

但し飲み物の珈琲は茶色ですが、ブラジルなど暑い国が生産地のため体を冷やす飲み物です。紅茶はお茶を発酵させて作られるため体を温める飲み物になります。

食材は体を冷やす食べ物もでも調理方法や食材の組み合わせで体を温める食べ物に変っていきます。

体を温める食べ物の見分け方

季節や地域、色や形、成分や調味料で変ります。地下(地中)で育つものは体を温める為、根菜類の旬は冬が多いです。また、寒い地域(国)は体に熱を蓄える必要があるため体を温める野菜や果物が育ちます。

暖色系(赤、オレンジや黄色など)の野菜や果物は体を温めます。また、小さいものや丸いもの(玉ねぎ・かぼちゃなど)も体を温めます。

成分では、水分の少ないもの(じゃがいも)やナトリウム(塩)を含むものは体を温め、調味料では、醤油や塩(特に天然塩はカロリー「0」なのに体を温める力は強力)を使った塩辛さを感じるものが体を温めます。

発酵食品は、成分を酸化して「酵素」を生み出し、体内で食べ物を消化する働きがあり、その際に熱を生み出すため、体を温めると考えられています。日本酒や紹興酒も発酵して造られるお酒のため体を温めます。

薬膳の考えが参考になる

薬膳の正式名称は、「中医営養薬膳学」と言い、「学問」の一種です。すべての食べ物には薬効があり、食材の持つさまざまな性質や効能を活かして摂ることで、心身健康で病気予防の効果があるというものです。

薬膳の基本の考え方の1つに「陰陽」があります。食べ物の特徴によって、「陰の食材」=体を冷やすもの、「陽の食材」=体を温めるもの。さらに温めも冷やしもしない=「間性」の3種類に分類されます。

この性質は、特に食べ物の①産地・旬②色③土の中か外のどちらで成長するか、これら3点で分けられます。

食材の中には、産地と色の特徴が合わない食材も多いため、迷った時は「産地」を最優先に考えてください。体を温める食べ物は、冬に旬を迎えるもの、または寒い地域でとれる食材です。例えば北の海でよくとれる鮭やまぐろ、かつお、サバなどは体を温める働きがあります。

体を温める食べ物と冷やす食べ物

体を温める食べ物と冷やす食べ物

相談者のAさん
相談者のAさん
体を温める食べ物と冷やす食べ物を知りたいです。
それぞれ具体的に見て行きましょう。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

ただ単に温かい食べ物が体を温めるわけではありません。体を温める食べ物は、冬に旬を迎え寒い地域に育つものが多いです。

血行を良くし新陳代謝を促します。また体を冷やす食べ物は夏に旬を迎え暑い地域(国)に育つものが多いです。

鎮静作用があるため、火を通したり体を温める食材と一緒に食べるなど組み合わせてバランスよく摂りましょう。

体を温める食べ物

体を温める食べ物=「熱・温」は、冬に旬を迎えるもの、または寒い地域で獲れる食材です寒い地域(国)では体に熱を吸収して蓄える必要があるため、体を温める果物や野菜が育ちます。

野菜では、カリフラワー・ねぎ・玉ねぎ・みょうが・唐辛子など。また果物では、リンゴやさくらんぼなどです。

黒や赤・オレンジなど濃い色の食材には体を温めるパワーがあります。また土の中で成長する根菜類のごぼう・山芋・レンコン・ニンジン・生姜・カブなどは、体を温める食べ物で、それら自身に熱があるため、太陽から逃れる為に地面の下へ深く伸びようとします。

お茶を発酵させた紅茶やジャスミン茶は体を温めます。また体を冷やす果物も乾燥して水分が抜けると体を温める果物になります。

例えば生の柿は体を冷やしますが、干し柿にすると体を温めるものに変ります。冷え性だけど体を冷やす果物を食べたい方はドライフルーツにして食べるのがお勧めです。

体を冷やす食べ物

体を冷やす食べ物=「冷・涼」は、夏に旬を迎える食材、また、暑い地域(国)で獲れるものです。野菜では、トマト・ゴーヤ・ナス・キュウリなど。果物では、バナナ・スイカ・パイナップル・メロンなどです。

夏野菜などは、水分が多く、生で食べることが多いため、身体に水分が溜まって冷えやすくなります。

青・白・緑などの薄い色の食材は、体を冷やします。また夏野菜自身が冷たいため、地上で育ち太陽を浴びて上へ上へ育っていくと考えられています。

体を冷やす食べ物は、熱があるときや、夏バテにはピッタリなので、体調に合わせて取り入れる様にしましょう。

キャベツやレタスを生のままサラダで食べたいときは、ドレッシングに醤油やニンニク・大葉など体を温める食材を利用すれば、体を冷やさず美味しくいただけます。

どちらでもない食べ物

穏やかな「食性」で、熱に関する身体への影響が少ない体を温めたり冷やしたりしない食べ物=「平」は、うるち米などの穀物やエネルギー源になるものが多いです。例えば、里芋・さつまいも・とうもろこし・豆・鶏卵・ヒラメ・タラ・しらうおなど。

大豆は、納豆(発酵食品)になると温める食べ物になります。また牛乳もヨーグルト(発酵食品)になると冷やす食べ物からどちらでもない食べ物になります。

発酵した食品は基の食材の性質を温める方に変化させる特性があります。逆に塩や白砂糖漬けにしたものは冷やす方に変わります。

体を温める食べ物の豆知識

体を温める食べ物の豆知識

体を温める食べ物の豆知識です。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

寒い地域(国)で育つ食べ物は、体に熱を吸収して蓄える必要があるため、体を温める食べ物が育つとされています。

また秋から冬にかけて旬になる食べ物も体を温めます。例えば、根菜類、リンゴやさくらんぼ、暖色系の食べ物など。

最近野菜などの旬が分からなくなってきていますが、寒い地域で寒い時期に獲れる食べ物は体を温める食べ物が多く、理にかなっていることなのです。

体を温める食べ物の効果

西洋医学では冷えの治療法がないため、該当する病名がありません。東洋医学では、冷えは病気の原因であるという考え方があります。

体を温める食べ物の効果は、基礎体温が上昇することで、身体の機能や免疫力が高まり、風邪などの病気にも罹りにくい身体になることです。

体温が1℃上がると、免疫力が約30%上昇すると言われています。また、体が温まり血行が良くなることで身体に水分が溜まらず、血液やリンパの流れが良くなり、老廃物が排出されるため、むくみやセルライトが起こりにくくなります。

また血流が良くなると、腰痛・肩こり、生理痛・生理不順の改善、ダイエット効果も期待できます。

コンビニで買える体を温める食べ物 

コンビニでも少人数用のお惣菜や発酵食品が豊富になってきました。

きんぴらごぼうニンジンとごぼうの根菜類は体を温めてくれる組み合わせ。
おでんお勧めの具材は体を温めてくれる根菜類です。
納豆発酵食品で腸内環境を改善します。
キムチ発酵食品で、唐辛子やこんにゃくなど体を温める食材がたっぷり。
紅茶お茶を発酵させたもので、発酵食品になります。
ココアカカオに含まれる「テオブロミン」はリラックス効果があり、血流をよくして体を温めると言われています。少し甘い飲み物が欲しいときは、カフェオレでなくココアを選びましょう。
甘酒麹を発酵させて作る発酵食品で、ブドウ糖やビタミンB群が多く含まれています。飲む点滴ともいわれ疲労回復に効果があり、また美肌効果も期待できます。

できるだけ米麹を発酵させて作ったアルコールを含まない砂糖不使用のものがお勧めです。

体を温める食べ物はダイエットに有利

体温が1℃上がると、基礎代謝が約13%アップすると言われています。基礎代謝が上がると痩せやすい体質になっていくため、体温はダイエットにおいて重要なポイントの1つです。

体温を上げるには筋肉を付けることが一番ですが、毎日の食事で取り組むことも可能です。いくら筋肉を増やしても、体を冷やす食べ物を多く摂ることで、血行を悪くしてしまい、内臓機能の低下に繋がることもあります。

体を温める食べ物を多く摂ることで、血行を良くし代謝をアップさせ、太りにくい体質にしていきましょう。

体を温める食べ物は妊活でも重要

冷え性は妊娠しやすい身体づくりの大敵です。血液の循環が悪いと、卵巣に酸素や栄養が充分届かず卵巣機能の低下にも影響すると言われています。

体を温める食べ物で、血行をよくし子宮の冷えや卵巣機能を改善し生理不順や排卵障害を防ぎ、妊娠しやすい身体づくりをしましょう。

生野菜より温野菜を食べたり、生野菜に体を温める調味料の醤油や生姜や薬味などでドレッシングを作り、体を冷やす食べ物を「平」「熱・温」に変える工夫をして食べましょう。

体を温める朝食

朝食は、1日の活動に向けて代謝を高め体温を上昇させるために重要です。睡眠中は代謝も低下しており、朝は一日の中で最も体温が低くため、朝食は温かく消化の良い食事を摂ることが大切です。

朝食は、体を温める日本の伝統的な朝がゆや雑炊、味噌汁とご飯が理想的です。時間のない時は具だくさんのスープを夜に作って温めて食べるのも良いでしょう。具材を暖色系の彩り豊かな食材にすることで食欲が増進され、心も温かくなるでしょう。

また、食後の飲み物は、珈琲でなくココアにしましょう。ココアにもカフェインが入っていますが、珈琲や紅茶より少なめです。ココアはカカオポリフェノールが豊富で冷え改善効果があり、食物繊維や鉄分・ミネラル分が多く含まれるので貧血気味の方には特にお勧めです。

体を温めるお菓子

体を温めるお菓子は、ズバリ”和菓子”です。和菓子は、小豆黒砂糖を使ったものが多く、小豆には、むくみに効くサポニンが含まれ、冷えの原因となる水分を排出してくれます。

くるみなどのナッツ類や、繊維質が多いドライフルーツも、体を温める食べ物なので、小腹が空いたときに間食としてたべると良いでしょう。

生姜は体を温める代表食材です。生姜を使った葛湯や生姜せんべい、また、生姜ジャムや生姜シロップを作り、クラッカーやパンにつけると体を冷やす食べ物を体を温める方に変えて食べることができます。

体を温める果物

寒い地域で獲れる果物のリンゴ・さくらんぼ・ぶどう・プルーンや栗・いちじく・あんず・桃は体を温める果物です。

体を温める果物は、ビタミンCやビタミンEなど冷え性に効果がある成分が多く含まれています。

ビタミンCは血液の主材料となる鉄分の吸収を促進し、毛細血管の機能を保持する役割があり、ビタミンEは血行を良し、体内のホルモンの分泌を調整する働きがあります。

体を冷やす果物でもドライフルーツにして食べると、栄養素が凝縮され、また水分が少なく体を冷やす作用が軽減されます。

体を温める魚

体を温める働きのある魚は、鮭・まぐろ・カツオ・サバ・あじ・イワシ・カニ・帆立・明太子・ちりめんじゃこ・海藻など沢山あります。鮭は寒い海獲れる、明太子は塩辛いということで体を温めることになります。

魚やお肉も同様に色の濃い赤身の方が体を温める働きが強いので、カツオやマグロ、牛肉やラム肉、鹿肉など赤身のものを積極的に食べると良いでしょう。

シジミ・あさりは体を冷やす食べ物です。お味噌汁で発酵食品と一緒に温めて食べることで体を温める食べ物に変わります。また逆に、暑い季節にお刺身で食べると体の熱を下げることができます。

健康カウンセラー林さとみのワンポイントアドバイス

体を温めるばかりが良いのではありません。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

暑い日は身体に熱が溜まるため、体を冷やす食べ物で身体の中から冷やすことも大切です。神経質にならず、栄養バランスを考え、彩りよい野菜、肉魚・乳製品、ご飯類を食べましょう。

大事なことは、自分の体質や体調を踏まえて不足している物を補い、寒涼性と温熱性のバランスを保つことです。

まとめ

体を温める・冷やす食べ物は、地域(国)や自然な収穫時期・色などで凡その判断ができますね。しかし、寒いときでもトマトやゴーヤなどの体を冷やす食べ物も、体を温める調味料を使ったり、熱・天日・圧 力・発酵により温める食物に変化します。

食べ物の特性(食性)を理解して、身体が求めている食事を摂ることで、心身共に健康に過ごしていきましょう。