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街中に「健康には○○が良い」という言葉が溢れていますね。どれも間違ってはいませんが、1つだけを実施して健康を維持することは現実的ではありません。普段の生活で取り入れやすい簡単な情報をご紹介しますので、今日から早速実践してくださいね。
Table of Contents
面白い健康ネタをご紹介
毎日している噛むことは、脳を含め身体全体に良い効果をもたらします。また、ストレス発散・気分転換のために、山や川など自然の中を散策すると良いなど、よく耳にしますよね。
身近で”やってみよう”という気持ちになれば、できることってたくさんあります。知っているだけなかなか実行できないでいる方は、出来そうなことから始めてみてください。
たまご酒は身体にいいのか
”万病のもと”と言われる風邪の引き始めは、体温を上げて身体を温めることで免疫力を高めることが大切です。たまごやお酒は体温を上げる働きがあり、またそれ以外に様々な効果が期待できるため、身体に良いものです。
日本酒などのアルコールは、身体を温める効果があり、体温を上げることで血液の流れが良くなります。血液には細菌や異物を消化・分解する免疫細胞の白血球が含まれています。血流が良くなると、白血球が身体の隅々までパトロールでき身体の細菌などを分解し外敵から守る効果が促進されます。
たまごは、食物繊維とビタミンC以外の全ての栄養素が含まれる完全栄養食品で、特に必須アミノ酸が豊富で良質なたんぱく質と言われています。
タンパク質は消化・分解されるときのエネルギー産生が高いため、体温を上げる効果が期待できます。
またウィルスは、皮膚や粘膜から侵入するため、タンパク質をしっかりとって皮膚や粘膜を丈夫にする必要があり、たまごは最適です。
歯と健康の豆知識
現代人の食事は、噛まなくても食べられる柔らかい食べ物が増えているため、「噛む回数」が少なくなっています。
1回の食事の「噛む回数」は、”火”が貴重だった弥生時代は4,000回、戦後で1,500回、現在は800回程度にまで激減しています。また、柔らかいものは、歯にこびり付き、虫歯や歯周病の原因となる歯垢が発生しやすくなります。
自分の歯が20本以上あると、じっくり食べ物を噛んで美味しさを味わうことができます。少し硬めのものをしっかり噛む(1口30-40回)ことで健康に良い効果は多数あります。
- 食べすぎる前に満腹中枢に指令が届くため、肥満防止になります。
- 唾液の分泌が増え口腔内の細菌を除去し、虫歯や歯周病の予防になります。
- 脳が活性化し集中力が向上、リラックス効果、ストレスの軽減などが期待できます。
- 食べ物を噛み砕けるため、胃腸の負担が軽減され正常な働きが保てます。
- 食べ物本来の美味しさを感じることができ、味覚・触覚・嗅覚など五感が発達します。
森林と健康の関係
森林は、都会で暮らす人にとっては非日常的な環境で、四季折々移ろう自然に心が癒される方が多いと思います。
森林は、樹々が作り出す「香り」、鳥や虫の季節折々の「鳴き声」、小川のせせらぎや葉のこすれあいは「1/fのゆらぎ」と言われ、脳波がα波になるため人の心を落ち着かせてくれます。
また、樹々が酸素を作り出すため、都会より空気の質が良いこと、暑い季節は葉の蒸散効果によって気温が低く保たれること、樹々の「緑色」が目に優しいことからリラックス効果が期待できます。
森林の「香り」は、森林の植物が作る香りの成分の「フィトンチッド」で、人間の身体に多くの恵みを与えてくれます。
脳波のα波の発生を促進し、精神を安定させる。緊張や疲労感が緩和され、血圧や脈拍が低下し、交感神経の活動が抑えられ不眠を解消し質の良い睡眠をもたらすなどの働きがあります。
笑う門には福来る!健康のうんちく
「笑うと気持ちが晴れる」「笑うとなんだかスッキリする」と感じる方が多いと思いますが、笑うことの効果が医学的にも認められてきました。
笑いと健康についての関係が注目されたのは、1976年アメリカのジャーナリストであるノーマン・カズンズ氏が発表した闘病体験記で、人間が持つ自然治癒力、それを手助けする「笑いの力」の驚くべき報告が最初です。
日本でも1990年代に盛んに研究が行われ、1994年に”日本笑い学会”が設立されています。
笑いは健康に役立つ
ナチュラルキラー細胞(Natural Killer:NK細胞)という、がん細胞やウィルスなど、身体に悪影響を及ぼす物質を退治しているリンパ球の一種があります。
“笑い”によって脳が刺激され、情報伝達物質の神経ペプチドが活発に産生され、血液やリンパ液を通じて体内に流れだし、NK細胞の表面に付着し、NK細胞が活性化されます。
健康な人の身体にも、1日5,000個程度のがん細胞が発生しているため、体内にある50億個のNK細胞が活性化することで、がんや感染症の予防に繋がります。
特に、がん患者さんや糖尿病の方が漫才を聴いて大笑いした後は、がん患者さんはNK細胞が活性化し、糖尿病の方は血糖値の上昇が抑えられるという結果が出ています。
笑うと健康によい理由
笑うことにより口角が上がるため、「快楽ホルモン」のドーパミンの分泌が促されポジティブになれます。
笑顔になることで、「幸せホルモン」のセロトニンが分泌されるため、ストレスが軽減され、血行が良くなります。
また、セロトニンは、自律神経の副交感神経を高める役割を担っており、血管の拡大を促し心拍数を減少させ唾液の分泌を促進させるなど、リラックスした状態になることができます。
笑うことで副交感神経が高まり自律神経のバランスが整うため、安定した精神状態を維持できます。
日常生活では自律神経の交感神経が優位になっているため、睡眠に向けて副交感神経を高めることで、質の良い睡眠に繋がります。
笑いのさまざまな効果
笑くことで驚くほどたくさんの効果が期待できますので、その幾つかをご紹介します。
- 笑うと脳が活性化されて、記憶力がアップします。
- ”笑い”によって脳波のα波が増えて脳がリラックスできます。
- 意志や理性をつかさどる大脳新皮質に流れる血液量が増加するため、脳の働きが活発になります。
- 体内に酸素がたくさん取り込まれるため、血流がよくなり新陳代謝も活発になります。
- 笑うと脳内ホルモンである「エンドルフィン(=脳内麻薬)」が分泌されるため、多幸感を与えられ、またモルヒネの数倍の鎮痛作用で痛みが軽減されます。
- 「セロトニン(=幸せホルモン)」が分泌され、リラックスした状態になれます。
- 呼吸が活発になり、酸素消費量も増え、内臓が体操してる状態になるため、エネルギー消費もアップします。大笑いすることで、内臓全体や顔の筋力トレーニングにもなります。
- 血糖値上昇が抑制されます・関節リウマチの症状の改善に役立ちます。
女性の健康雑学
30代後半から年齢とともに減少する女性ホルモンにより、体調不良など発生しやすくなりますが、生活習慣を見直すことで緩やかにすることができます。
女性ホルモンの役割を理解し、食事や睡眠、ヨガなどの運動習慣を取り入れることで、更年期を健康に過ごせる可能性が高くなります。サプリメントに頼る前に、気軽にできることから取り組んで行きましょう。
女性ホルモンの豆知識
女性ホルモンは、卵巣から分泌されるホルモンで、「エストロゲン(女性らしさに関わる)」と「プロゲステロン(妊娠をつかさどる)」の2種類があり、女性の美と健康を保つ上で重要な役割を担っています。
女性が一生のうちに分泌する女性ホルモンの量は、ティースプーン1杯ほどで増やすことができません。分泌量は20代後半から30代前半がピークで、30代後半から減少し、閉経前後の45-55歳では激減していき、50代後半になると僅かで、年齢とともに減少が続きます。
女性ホルモンを増やすことはできませんが、身体の健康と同じで、バランスの良い食事、質の良い睡眠、適度な運動で女性ホルモンに良い影響を与えることができます。
大豆イソフラボン
大豆食品(豆腐・納豆・味噌など)に含まれる「大豆イソフラボン」は、エストロゲンと化学構造が似ており、エストロゲンと似た働きをするため、更年期の不調改善に期待されており、また、大豆イソフラボンのパワーの源が「エクオール」という成分であることが最近解りました。
エクオールは、大豆に含まれる大豆イソフラボンが、腸内細菌(エクオール産生菌)によって代謝されてできる成分です。
そのため、大豆イソフラボンと比べるとエクオールの方がより女性ホルモンに近い働きをすると言われています。
しかし、エクオールはエクオール産生菌を持っている人か、持っていてもエクオール産生菌が元気に活動している人しか作れません。日本人の43%しかエクオール産生菌を持っていないため、効果が出やすい人と出にくい人がいるのはそのためです。
エクオール産生菌を持たない人でも、腸内環境を整えるため、大豆製品や食物繊維を積極的に摂取すること、質の良い睡眠、適度な運動など生活習慣を改善することで、大豆イソフラボンの効果が期待できます。
健康のためのヨガ
ヨガのポーズを取ることで、身体のゆがみを取りながら柔軟性を高め、また、普段使わない筋肉を動かすため、体幹や筋力も鍛えられ身体も引き締まってきます。
ヨガには、有酸素運動の要素があり、継続することで新陳代謝が上がり、脂肪燃焼効果が期待できます。
ヨガで最も重要なことは「呼吸」で、基本的には「腹式呼吸」です。腹式呼吸は、副交感神経を活発にする働きがあり、気持ちを落ち着かせたり、リラックスしたいときに効果的です。
心身共にストレスが解消されると、よりしなやかで素敵な笑顔の女性になることが期待できます。
また、ヨガの呼吸法やポーズを通して、自分の身体の内面に意識が向き客観視でき、本来の自分の身体と心の状態に気づきやすくなるため、不調や変化に早く対応できるようになり、セルフケアが行いやすくなります。
健康カウンセラー林さとみのワンポイントアドバイス
年齢とともに面白いと感じることが少なくなり、笑う回数も減ってしまいます。そんな方は「作り笑顔」を心がけましょう。
「自然な笑い」も「作り笑い」でも動かす表情筋は同じであるため、笑いによる効果は変わらないと言われています。口角を上げ、幸せホルモンの分泌を促し、ストレスホルモンを減らして免疫力をアップしていきましょう。
まとめ
身体の健康は、先ずは自分の歯でしっかりと噛むことから始まり、噛むことで身体全体が整ってきます。
また、笑うことによって脳や身体にも良い効果があり、特に交感神経のバランスが調整され心身ともリラックスした状態になっていきます。自分の身体を知ることで不足していることを補っていくことが大切です。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。