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ジョギングでお腹はへこむのでしょうか?最近お腹がでてきたので、何か運動してへこまそうと思っていませんか?ポッコリお腹をへこますために、どのような運動が良いか、どの程度行えばよいかなどご紹介しています。お腹をへこましたい方は、是非とも参考にしてくださいね。
Table of Contents
ジョギングでお腹はへこむのか?
ジョギングを継続すればお腹はへこむ可能性が高いです。お腹をへこましたいからと腹筋運動をしてもなかなかへこみません。
気になるお腹だけに効く運動はかなりハードなトレーニングが必要です。ジョギングなどの有酸素運動は、身体全体の余分な脂肪をバランス良く減らすことができます。ジョギングの運動強度はそれ程高くないため続けやすいというメリットがあります。
お腹の肉は内臓脂肪を燃焼させる必要あり
お腹の肉である体脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪の2種類があります。皮下脂肪は筋肉と皮膚の間に付着し体温維持や外からの衝撃を防ぐクッションの役目があります。
内臓脂肪は主に胃や腸、肝臓の周りに付き内臓の位置を保ち内臓同士のクッションになること、エネルギー源である脂肪を貯蔵する役割があります。
内臓脂肪が増える原因は、食べ過ぎと運動不足です。内臓脂肪が増え過ぎると血液中の中性脂肪やコレステロールが増加し、また高血圧・糖尿病などの生活習慣病を発症する可能性が高くなるため、減らすことが大切です。
内臓脂肪は、臓器の周りを巡っている静脈によって肝臓に運ばれやすいため、直ぐにエネルギーとして使われます。蓄えられやすい分、消費もされやすいという特徴があります。
ジョギングなどの有酸素運動を20分以上続けると、脂肪がエネルギーとして使われる割合が高くなります。また、最大心拍数60%程度のジョギングは、筋力も向上するため、基礎代謝量アップが期待できます。
内蔵脂肪は減りにくい
食べ過ぎや運動不足により使われなかった糖質や脂質は、脂肪に変えられお腹に蓄えられます。脂肪が身体に蓄えられる状態を貯金に例えると、内臓脂肪は出し入れしやすい「普通預金」、皮下脂肪は引出に時間がかかる「定期預金」になります。
出し入れはしやすい内臓脂肪ですが、内臓を保護する働きがあるため、糖質の次にエネルギーとして使われます。運動開始から20分程度経過したあたりから脂質がエネルギーとして消費されるため、30-40分継続して走ることで脂肪燃焼効果が期待できます。
強度の強い筋トレやダッシュ走などの無酸素運動では糖質がエネルギーとして使われるため、脂肪は殆ど減りません。内臓脂肪を減少させるには、最大心拍数の40-60%程度の強度で30分以上の運動を継続することが必要です。
ジョギングを継続してお腹をへこますことは可能
ジョギングは、中程度の運動強度のため、エネルギー消費量が多く脂肪燃焼の効果が期待できます。速さにより運動強度が変わりますが、約7.5分/kmの場合は7.0メッツになります。
体重を1kg減少させるには、約7,300kcalのエネルギー消費が必要です。体重50kgの人が7メッツの運動を30分行ったときは184kcalの消費量、60分では368kcalになります。30分の運動では40日で1kg減らすことができます。
1週間に30分を3日、60分を1日ジョギングした場合、8週間で約7,300kcalの消費となり、1年間で6kg減量できる計算になります。
また、少しずつ筋肉がついてくるため基礎代謝量がアップしリバウンド防止も期待できます。
効果ありすぎのジョギング方法はない!継続が大事
ジョギングは速度により運動強度が変わりますが、運動強度の高くない有酸素運動です。運動不足や運動習慣のない人は、緩やかなスピードで筋力や心肺機能を向上させ、継続することでお腹をへこませることが大切です。
筋力不足の状態で長距離を走ることは、身体への負担が大きく足腰の怪我の原因になってしまいます。
内臓脂肪を減少させるには、少なくとも1週間に10メッツ・時の運動が必要と言われているため、7.5分/kmのジョギングであれば80分走るとクリアできます。
継続しやすいスロージョギング
スロージョギングは、歩く程度の速さ(12-15分/km)のため、身体への負担が少なく、「明日も頑張ろう」という気持ちになる軽い運動です。
歩くときと違って弾む動作を伴うため、ウォーキングと比べて2倍程度のエネルギー消費量となります。また、徐々に筋持久力が鍛えられるため、基礎代謝量が増え太りにくい体質に改善することが期待できます。
スロージョギングの運動強度は速さによって変わりますが、約3-5メッツの範囲で、12分/km程度の場合は約5メッツになります。
体重50kgの人が5メッツの運動を30分行ったときは131kcal(概ね缶ビール350ml1本)のエネルギー消費、60分では263kcal(ショートケーキ2/3個)になります。
人と話ができる運動強度ですが、続けることで確実に消費するエネルギーが増えていきます。
ウォーキングでも大丈夫
運動習慣のない人は、いきなり走ることに抵抗感を持つかもしれません。そんなときはウォーキングから始めましょう。普段の生活や通勤などで歩るいているため、「できそう」に感じるでしょう。普段より少し速足で歩くことで「運動」になります。
運動不足であれば足腰の筋力が低下している可能性があります。走るときは体重の3倍以上の負荷が膝にかかると言われています。足腰への負担が少ないウォーキングで徐々に筋力付けていくことが大切です。
ウォーキングも速さによって運動強度が異なりますが、ほどほどの速さ(約12分/km:75-85m/分)の場合は約3.5メッツになります。
体重50kgの人が3.5メッツの運動を30分行ったときは92kcal(たまごMサイズ1個)の消費量で、60分では184kcal(ご飯110g)になります。1週間に180分歩く場合は551kcalのエネルギー消費量で、約3ヶ月で1kgの体重を減らせる計算になります。
筋トレとの合わせ技もおすすめ
筋トレは無酸素運動のため、糖質をエネルギー源として使用します。筋トレの後に有酸素運動を行うと、効率よく脂質がエネルギー源として利用されるため脂肪がより早く燃焼します。
また、筋トレは筋肉に強い刺激を与えることで、筋肉を増やしていきますが、負荷をかなり強くしたり、回数を増やさない限り筋肉肥大は起こらないので安心してください。
筋トレで筋肉量が増えてくると基礎代謝量が高まるため、寝ている間の消費エネルギーも多くなります。つまり、1日の消費カロリーが増加し、太りにくい体質に改善されていきます。
ジョギングでは、下半身の筋肉を中心に鍛えられるため、筋トレで体幹を含む上半身を鍛えることで、身体全体の筋肉をバランス良く使って走ることができようになります。結果、怪我の防止に繋がり継続的に走ることができます。
まずは毎日2kmから始めよう
運動不足や運動習慣がない人は、先ずは毎日2kmのジョギングから始めましょう。7.5分/kmの速さで走るときは7メッツの運動強度になります。
体重50kgの人が15分走ると約92kcalのエネルギーを消費できます。毎日15分ジョギングすると約80日で1kg減量することができます。
運動量(エネルギー消費量)は、[運動強度 x 時間 x 頻度] で表されます。
7.5分/kmが速いと感じる人は、速度を落としてゆっくりなスピードで走り、時間や頻度(回数)を増やせば同じ運動量になります。
また、一度に2kmを走ることが難しければ、1kmを2回にしても大丈夫です。1日の運動量をクリアできる方法で取り組むことが大切です。
毎日2kmを走れるようになれば、徐々に筋力が向上し、走ることが習慣化できるため、少しずつ身体が軽くなってくることを実感できるでしょう。
1日の目安時間
運動習慣のない人は、1日30程度を2-3日行い、徐々に時間や日数を伸ばすことが大切です。1週間に体重50kgの人が7メッツのジョギングを90分走ったときは、551kcalのエネルギー消費量になります。時間が取れる休日に60分走り、1週間の走行時間が150分になると919kcal消費されます。
1日30分は1回で行っても10分を3回行っても運動量は同じです。脂肪をより多く消費させたい人は30分続けることで効果が期待できます。また、1日にプラス10分運動することで、健康寿命が伸びると言われています。
ダイエット目的の人は、リバウンドを防ぐために体重の4%以内を1か月の減量上限とすることをお奨めします。体重50kgの人は2kgまでとなります。
ジョギングによる効果はいつから?
ジョギングは中強度の有酸素運動のため、3ヶ月以降から徐々に効果が現れてきます。週に2-3日、1回に30分程度から始めると、走行距離が12kmで消費エネルギーが551kcalになります。
約3ヶ月で体重1kg減少するエネルギー量となります。このペースで1年続けると体重を4kg落とせるため、継続が何よりも大切です。
無理のない範囲で走る時間を長くするか走る日数を増やすことで運動量が増えるため、効果は早く現れます。
ランニング1ヶ月後の見た目への効果
運動強度7メッツのジョギングは、7.5分/kmの速さで1週間150分走ると走行距離は20kmになります。約1ヶ月で80kmを走ることになり、徐々に筋力が向上し身体全体が引き締まってきます。
筋肉量が増えることで基礎代謝量が高くなり、1日の消費エネルギーが多くなることで太りにくい体質に改善されていきます。
また、ジョギングは腰高姿勢で目線は前方を向いているため、普段の歩く姿勢が改善され若々しい後ろ姿になることが期待できます。
体重50kgの人が運動強度7メッツのジョギングを週に150分行ったときは、919kcalのエネルギー消費になります。1ヶ月では体重を約0.5kg減少させるエネルギー量のため、見た目の変化は僅かな場合が多いです。
痩せる効果を感じられる期間
1週間に少なくとも15km前後を運動強度7メッツ程度のジョギングを継続できると、ジョギング開始から3-6ヶ月で少しずつ身体が締まってきた(痩せてきた)ことを実感できます。
3-6ヶ月は長く感じる人も多いでしょうが、諦めず続けることで間違いなく効果を感じられます。
また、筋持久力や心肺機能が鍛えられるため、同じスピードでは運動強度が低くなってきます。脂肪燃焼効果が高い運動強度は、最大心拍数の40-60%です。
50歳で安静時心拍数70拍/分の人は、110-130拍/分となります。運動習慣がついてきたら、時々心拍数を測り運動強度が適切であるか確認することが必要です。
効果が出ない時の改善
お腹をへこませるためには、運動と合わせて食事と睡眠が重要です。食事は腹八分目・栄養バランス・食べる順番がポイントになります。
一口で30-40回咀嚼することで食べ過ぎる前に満腹中枢に指令が行きます。食べる順番は、野菜(ビタミン・ミネラル)⇒汁物(味噌汁やスープ)⇒肉類や魚介類(タンパク質)⇒ご飯やパン(炭水化物)にすることで、糖質の吸収が緩やかになりインシュリンの急激な上昇を防ぐことができます。
睡眠時間が少ないと食欲がわくホルモン「グレリン」の分泌が盛んになります。起きている時間が長いと寝る前にお腹が空き夜食を食べてしまうことになってしまいます。
22-2時の成長ホルモンの分泌が盛んな時間を含め7時間程度を取ることが理想と言われています。
ジョギング先生のワンポイントアドバイス
年代が変わるごとに基礎代謝量が50kcalずつ低下すると言われています。同じ食事でも基礎代謝量の減少により内臓脂肪が増えてしまう原因になってしまいます。
中程度の運動強度であるジョギングが比較的楽に効率よく内臓脂肪を燃焼させますが、運動強度の低いウォーキングやスロージョギングでもそれなりに効果があります。
特に運動習慣のない人は、1日10分でも「運動」を心がけることで1年後には少しはお腹がへこんでいる可能性が期待できます。
【カテゴリー】この記事のカテゴリーはジョギングの筋肉への効果です。
まとめ
内臓脂肪が増えると高血圧や糖尿病などの生活習慣病に罹患する可能性が高くなってしまいます。運動強度の高くない有酸素運動のジョギングを継続することで、適切な内臓脂肪量に改善することが大切です。
運動不足の人は、続けられる運動を取り入れることで運動を習慣化し、筋力アップを図り基礎代謝量を増やし太りにくい体質を手に入れましょう。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。