この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。
ジョギングで消費するカロリーをご存知ですか?エネルギー消費量は体重や運動強度で変わります。この記事では、ウォーキングやジョギングの消費カロリーと計算方法をご紹介しています。是非続けられる運動強度で理想の体重を手に入れてくださいね。
Table of Contents
ジョギング効果をカロリー計算
ジョギングは速度によって運動強度が変わります。時速7km(約8分30秒/km)は7メッツ、時速8.5km(約7分/km)は9メッツになります。
カロリー計算は体重(kg)と時間(h)とメッツ値の積になるため、おおよそのメッツを把握しておくことで概算のエネルギー消費量を知ることができます。
ゆっくりペースでも長い時間走ることで消費カロリーが増加します。また、短い時間でも速度を速くするとメッツ値が高くなるため消費カロリーが増えることになります。
まずはメッツを知ろう
メッツ(METs=metabolic equivalents)とは、座位安静の状態を1METとして、様々な活動がその何倍のエネルギーを消費するか示した活動強度の指標です。
座位安静時の酸素摂取量が約3.5ml/kg/分、酸素消費量1ℓにつき約5kcalであることから、安静座位時のエネルギー消費量は約1.0kcal/kg/時となります。
このことから[エネルギー消費量(kcal)≒メッツ・時x体重(kg)]と計算できます。
ウォーキングやジョギングのメッツ値は下記のようになります。
3メッツ | 普段の歩行(約15分/km) |
4メッツ | やや速い歩行(約11分/km) |
5メッツ | かなりの速足(約9分30秒/km) |
6メッツ | ジョギング(10分未満)&ウォーキング |
8メッツ | 8.0km/h( 約7分30秒/km) |
10メッツ | 9.6km/h(約6分20秒) |
時速8kmの消費カロリー計算
時速8kmのジョギングの運動強度は8メッツです。
体重40kgの人が30分走った場合 | 168kcal |
体重40kgの人が1時間走った場合 | 336kcal |
体重50kgの人が30分走った場合 | 210kcal |
体重50kgの人が1時間走った場合 | 420kcal |
体重60kgの人が30分走った場合 | 252kcal |
体重60kgの人が1時間走った場合 | 504kcal |
体重70kgの人が30分走った場合 | 294kcal |
体重70kgの人が1時間走った場合 | 588kcal |
体重が重い人は身体を動かすために必要なエネルギーが多くなるため、同じ速度で同じ時間走っても消費エネルギーの値が高くなります。
30分のランニングで消費するカロリー
運動強度により30分で消費するカロリーが変わってきます。
体重50kgの人が7メッツ(時速7km)で走った場合 | 約184kcal |
体重50kgの人が8メッツ(時速8km)で走った場合 | 約210kcal |
体重50kgの人が9メッツ(時速8.5km)で走った場合 | 約236kcal |
体重60kgの人が7メッツ(時速7km)で走った場合 | 約221kcal |
体重60kgの人が8メッツ(時速8km)で走った場合 | 約252kcal |
体重60kgの人が9メッツ(時速8.5km)で走った場合 | 約284kcal |
同じ体重でも運動強度が強くなると消費するカロリーが増加します。
1時間のランニングによる消費カロリー
30分走ったときと同じペースで1時間走ると2倍の消費カロリーになります。速度をゆっくりにして1時間走っても意外と消費カロリーは高くなります。
体重50kgの人が7メッツ(時速7km)で1時間走った場合 | 約368kcal |
体重60kgの人が7メッツ(時速7km)で1時間走った場合 | 約441kcal |
体重60kgの人が7メッツの運動を1時間した時と9メッツを30分したときを比較すると7メッツを1時間した方が消費カロリーは多くなります。
また運動強度が中程度のスロージョギングは、エネルギーとして脂肪を利用する割合が高くなるためダイエット効果アップが期待できます。
速い速度でなく、ゆっくりペースで1時間走ると体重50kgの人で約260kcalの消費カロリーになります。それは白ご飯1杯(150g程度)のカロリーに相当します。
ウォーキングの場合のカロリー計算
ウォーキングもジョギングと同じで速度が速くなることで消費カロリーは多くなります。
(普段の歩行(約15分/km)は3メッツ) | |
体重50kgの人が3メッツで30分歩いた場合 | 約79kcal |
体重50kgの人が3メッツで1時間歩いた場合 | 約158kcal |
(やや速い歩行(約11分/km)は4メッツ) | |
体重50kgの人が4メッツで30分歩いた場合 | 約105kcal |
体重50kgの人が4メッツで1時間歩いた場合 | 約210kcal |
(かなりの速足(約9分30秒/km)は5メッツ) | |
体重50kgの人が5メッツで30分歩いた場合 | 約131kcal |
体重50kgの人が5メッツで1時間歩いた場合 | 約263kcal |
30分を1回歩いても、3回に分けて10分ずつ歩いても消費するカロリーは変わりません。歩き始めてから20分過ぎるころからエネルギーとして脂肪の使われる割合が増えてきます。ダイエット効果を高めたい人は20分以上続けて歩くことをお勧めします。
ダイエット目的でジョギングする時のQ&A
ダイエットが目的でジョギングするときは続けることが最大のポイントになります。1日30分程度のジョギングで消費するカロリーは多くありません。
継続することで徐々に筋肉がつき、心肺機能も向上し筋持久力が強化されていきます。自分の体力に合ったペースでジョギングを習慣化することがダイエットの近道になります。
運動によるエネルギー消費量を把握し無理ないメニューを作って行きましょう。
1kg落とすにはどれくらいのジョギングが必要?
体重1kgを落とす場合で、体脂肪と除脂肪が3:1の比で減少するときは7,300kcalのエネルギー量が必要です。
体重50kgの人は、運動強度7メッツのジョギングを約20時間する必要があります。1日1時間走ると20日間で落とせる計算になります。
体重65kgの人は、運動強度7メッツのジョギングを約15時間となります。1日おきに走った場合約1ヶ月かかります。
7メッツは時速7kmの速さになるため、初心者はしんどく感じるかもしれません。時速5kmのスロージョギングの運動強度は4メッツで、体重50kgの人は約35時間走る必要があります。
毎日1時間、週末に2時間走れば約1ヶ月で体重1kgを落とせる計算になります。仮に半分の毎日30分、週末に1時間でも2ヶ月で1kg、1年で6kg落とすことになります。
スピードは意識しない方が良い?
最初はスピードを意識しないで、「話ができる程度」の速さで走り続けることが大切です。ゆっくりペースの運動強度4メッツのスロージョギングでも毎日1時間続けることで約1ヶ月で体重1kg落とすことができます。
毎日30分続けると70日程度になりますが、継続することで確実に体重は落ちていきます。
7分/kmのジョギングの運動強度は9メッツなので、体重50kgの人は約15時間で体重1kgを落とせる計算です。運動に慣れてない人が9メッツのジョギングをするときつく感じて3日坊主になるかもしれません。
気持ちの負担にならない運動は続けることができる可能性が高くなります。続けることで走ることが習慣化できれば身体全体の筋肉量が増えていきます。
筋肉量が増加すると基礎代謝量が多くなるため太りにくい体質に改善されることが期待できます。
自分で計算できるように式を教えて!
エネルギー消費量(kcal)の計算式は下記のようになります。
1.05 x 体重(kg) x メッツ値 x 運動時間(h)
60kgの人が7メッツの運動を1時間行う場合「1.05 x 60(kg) x 7 x 1.0(時間) = 約441kcal」となります。
標準体重のBMI(Body Mass Index)値は「22」と言われています。目安の体重は「身長 x 身長 x 22」にすると良いでしょう。
体重60kgの人は座位安静で1時間に60kcalのエネルギーを消費します。60kgの人が7メッツの運動を1時間したときは約441kcalですので、運動による追加のエネルギー消費量は、「441kcal-60kcal=381kcal」となります。
ジョギング先生のワンポイントアドバイス
ジョギングを始めた時は走るフォームが悪く無駄な動きが多くなります。そんな時は一般に表示されているより多くのエネルギーを使っています。
走り慣れてきたら正しいフォームで効率よい走りができるため表示されているより少なめのカロリー消費になる可能性があります。あまり細かい数字を意識せずあくまでも目安として考えると良いでしょう。
【カテゴリー】この記事のカテゴリーはカロリーに関するジョギング効果です。
まとめ
体重50kgの人がゆっくりペースで1日に30分ジョギングすると約100kcalのカロリー消費となります。毎日続けると1年間で体重約5kgを落とせる可能性があります。ゆっくりペースは身体への負担が少ないためケガなく続けることができ太りにくい体質に改善されていきます。目標を設定し無理なく継続できるよう取り組むことが大切です。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。