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ダイエットのために毎日ジョギングと考えていませんか?この記事ではジョギングによるダイエット効果に焦点を当てて、どの程度の運動でいつころから成果が実感できるかをご紹介しています。是非自分に合ったやり方を見つけてくださいね。
Table of Contents
ジョギングの効果はいつから?
ジョギングを始めるきっかけは「ダイエットのため」と言う人が8割程度です。ジョギングは、ダイエット効果のその他にも肩こりや腰痛の解消・ストレス発散・体調管理など様々な効果が期待できます。
ダイエット効果は、ジョギングの強度や時間、その人の体質や生活習慣によってかなり異なってきます。1週間に3-6メッツの運動を10メッツ・時以上行うことで3ヶ月頃から効果を実感できるでしょう。
1ヶ月の減量は体重の5%以下で1-3%程度が一番リバウンドが少なくなりると言われています。
ジョギング効果出始めはいつ?
ダイエット目的の場合は、効果が出始めるのは3ヶ月経過するころからになります。7メッツのジョギングを1日30分実施したときは、体重50kgの人で約40日で1kg落とせます。
1日おきに走ったときは、体重の2%にあたる1kgが落ちる3ヶ月頃から、体型の変化を少しずつ実感できるようになりるでしょう。
体重が80kgの人では、上記と同じ運動量だと約25日で1kg落ちます。体重の2%に当たる1.6kgを落とすためには約40日かかる計算になり、50kgの人と変わりはありません。
7メッツとは時速7kmほどで、1kmを約8分30秒で走る運動強度です。同じエネルギーをウォーキングで消費するには、4メッツ(1kmを約11分で歩く)を約53分おこなう必要があります。通勤や買物などの日常生活に速足を取り入れることで達成できる可能性があります。
女性が1ヶ月ジョギングした時の見た目の変化
運動強度7メッツのジョギングを毎日30分した場合、体重50kgの人は1ヶ月で0.75kg落とせることになります。体脂肪率や体質により個人差がありますが、0.75kgは体重の1.5%に相当するため、脚や腕などの先端部が少し引き締まった感じがしてくることがあります。また、1月当たり減量が体重の1-3%程度であるとリバウンドしにくいと言われています。
ジョギングと合わせて食生活などの生活習慣を改善することで効果が早く現れることもあります。脂っこい食事やスイーツを控え、野菜や汁物を多めにすることで摂取カロリーを抑えることができます。また、1口30-40回咀嚼することで普段より少ない量で満腹感を覚えるため食べすぎを防げます。
身近な洋菓子のカロリーは、シュークリーム(80g)=約155kcal、バタークッキー(11.5g/枚)=50kcal、チョコレート(1pc)=約30kcalです。和菓子は、大福(1個)=約230kcal、どらやき(1個)=210kcal、みたらし団子(80g/本)=158kcalで意外と多めです。
白米(150g)は軽くお茶碗に1杯で約240kcalのため、3食のご飯を2/3にすることで1ヶ月で体重1kgを落とせることになります。
まずは筋肉から効果がでるの?
走る強度や時間、生活習慣により実感できる効果は変わってきます。運動強度6-7メッツのジョギングであれば、週に3日以上1回に30分程度実施することで筋肉が引き締まってきたことを実感できるでしょう。
走るときは腕をしっかりと後ろに振ります。肘を曲げ肩甲骨から後ろに引くことを意識すると、肩甲骨周りの血流が良くなるため肩こりの解消に繋がる可能性があります。
また、ジョギングはリズム運動のため、走るだけで脳に「幸せホルモン」であるセロトニンの分泌が活発になります。セロトニンの影響でモヤモヤした気分が解消され、ストレス発散効果が期待できます。
最初に痩せる部位はどこ?
ジョギングは全身運動のため、一部分だけが極端に痩せることはありません。ジョギングは主に下半身の筋肉を使うため、特によく使う太ももの前(大腿四頭筋)、太ももの後ろ(ハムストリングス)、ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)の変化に気づいてきます。
ジョギングを始める前に太もも・ふくらはぎ・足首のサイズを測り、1ヶ月毎に数値を記録することでサイズダウンが可視化できるのでモチベーション維持に役立ちます。
また、正しいフォームで走ることは腕や体幹をしっかりと使うことになります。腕を後ろに引くことで二の腕(上腕三頭筋)、やや前傾姿勢を維持することで腹筋(腹直筋・腹斜筋・大腰筋)、背筋(広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋)などが徐々に鍛えられていきます。そして、継続することでウエスト周りが締まってきます。
効果の出るジョギングのコツ
ジョギングはウォーキングと比べ約2倍の運動量があるため、ゆっくりペースでも続けることで効果が出始めます。ダイエットには朝や夕方が効果的ですが、生活リズムに合ったタイミングで継続することが大切です。
平日に時間が取れない人は、日常生活に速足や階段利用を取り入れることや週末にまとめて走ることで運動習慣を身につけていきましょう。
最低3か月は継続しよう
ジョギングの運動強度は7-10メッツで続けることで効果が現れてきます。個人の運動習慣や走る時間・運動強度などにより異なりますが、ダイエット目的の場合、一般的には3ヶ月程度継続することが大切です。
運動習慣がある人で体重が50kgの場合、9メッツで1時間走ると約470kcalを消費します。1日おきに走ると1ヶ月で1kg落とすことができます。
運動習慣がない人は運動強度が4-6メッツのスロージョギングやウォーキングから始めることで気持ちの負担が少なく無理なく続けられるでしょう。
体重50kgの人が4メッツのスロージョギングを30分実施すると約70日で1kg落とせることになります。気持ちが乗らないときは休んだとしても3ヶ月で1kg減量を達成できる可能性が高くなります。
1日で10分を3回にしても消費エネルギー量は同じです。4メッツは1kmを12分で走るゆっくりのペースのため、通勤や買い物など日常生活に取り入れることができます。
夜のジョギングより朝か夕方がおすすめ
寝る前のジョギングは、自律神経の交感神経を高める可能性があため睡眠の妨げになるかもしれません。ダイエット目的の人は、「朝」か「夕方」に走ると効果アップが期待できます。
「朝」の寝起きの身体は、糖質が減少しているため脂肪が燃焼しやすい状態です。走り始めから脂肪がエネルギーとして使われ、走り終わった後30分程度は脂肪燃焼が続きます。脂肪が効率よく燃焼するためダイエット効果が期待できます。
「夕方(夕食前)」は、1日で体温が一番高い時間帯で、走ることで更に体温が上昇します。そして、夕方以降徐々に体温が下がり始めますが、走ることで落差が大きくなるためより良い睡眠に繋がります。
また、成長ホルモンの分泌が活性化し、寝ている間に分泌すされる成長ホルモンと合わさり新陳代謝が促進されるためダイエット効果アップが期待できます。
ジョギングのような運動は食欲を抑えるペプチドYYというホルモンが分泌されるため、夕食前に走ることで食べすぎを防ぐことに繋がります。
食前に走ろう
食前に走ると脂肪燃焼効果が高くなります。お腹が空いている状態は身体に糖質が不足しているため、エネルギーとして脂肪が使われます。
食後3時間以上経過していると概ね食べたものが消化されているため、お腹が痛くなることを防ぐことができます。
通常、走り始めてから20分程度はエネルギーとして糖質を使う比率が高くなりますが、身体の糖質が不足していると最初から脂肪を利用してエネルギーに変えるため、脂肪の消費量が多くなります。
ただし、お腹がすきすぎていると低血糖のため貧血やめまいを起こす可能性があります。そんな時は走ることを中止し氷砂糖や飴玉などで糖質を補給してください。
週3回のジョギングをしよう
毎日のジョギングは身体に疲労を蓄積する可能性があります。また週に1回程度では筋力や心肺機能の向上が難しいかもしれません。
ダイエット目的で確実に内臓脂肪を減らすには、少なくとも3-6メッツの運動を週10メッツ・時以上行う必要があると言われています。
運動強度6メッツのジョギングは約9分30秒/kmのペースで、1日30-40分を3日で達成できます。
複数回に分けて行っても消費エネルギー量は同じですが、走り出してから20分経過後から脂肪がエネルギーとして使われる割合が増えるため、30-40分続けて走ることで効果アップが期待できます。
走る曜日を設定するなど計画的に進めることで習慣化されやすくなります。
ジョギングの効果に関するあるある
ジョギングは有酸素運動のため、続けることで成果が実感できます。短期間では「成果をかんじられない」「走ることで太った」「長い距離は走れない」など感じている人が多いのではないでしょうか?
人によって体力や心肺機能などに違いがあります。運動習慣のある人と運動から遠ざかっている人では、同じ速さで走っても身体にかかる負荷は変わってきます。年齢や体重、走るフォームによっても消費されるエネルギー量が異なります。
ずっと効果がないと感じる
運動経験や筋力などは個人差があるため、身体にかかる負荷が違ってきます。例えば一般的に中程度の強度と言われるスロージョギングが軽度の運動になっていることがあります。健康な人では運動時心拍数が最大心拍数の40%以下の場合、運動強度として低すぎる可能性があります。
運動強度を把握する指標として心拍数があり、一番簡単な計算は[(運動時心拍数 ÷ 最大心拍数(220 – 年齢)) x 100]です。例えば50歳で運動時心拍数が140拍/分の場合 = [140 / (220-50) x 100] = 約82%になります。
また、人によって安静時心拍数は違うため、より正確な目安としてカルボーネン法があります。計算式は[(運動時心拍数 – 安静時心拍数) ÷ (最大心拍数 – 安静時心拍数) x100]です。
50歳で運動時心拍数が140拍/分、安静時心拍数70拍/分の場合 = [(140 – 70) ÷ ((220-50) – 70) x 100] = 約70%になります。
年齢にもよりますが、カルボーネン法で計算するときは、中程度の運動強度は50-60%で120-130拍/分、「人となんとか話ができる」強度は60-70%で130-140拍/分となります。
心拍数を参考に運動強度を調整することで効果が実感できるかもしれません。
ランニングダイエットは食事量が増える
当たり前のことですが、運動するとお腹が減ります。ジョギングしたことで安心してしまい摂取エネルギー量が増えてしまうことがあります。
体重50kgの人が9メッツのジョギングを1時間おこなうと約470kcalの消費エネルギーになります。これはご飯(150g)2杯分のカロリーに相当し、運動だけで消費できるカロリーは意外と少ないです。
お酒が好きな人は運動後に冷えた缶ビール(350ml)を飲むと約140kcalカロリーになります。体重50kgの人が5メッツのジョギングを35分おこなって消費するカロリーと同じです。
ビールと一緒に唐揚げやポテトチップスなどの油ものを食べることで[消費エネルギー<摂取エネルギー]になってしまいます。
長距離ランで挫折する
陸上競技での「長距離」は3,000m~10,000mですが、ジョギングの場合は10km~15kmになります。初心者や運動から遠ざかっている人は、筋力や心肺機能が低下していることが多いため、10km以上の長距離を走ることは身体に負担がかかり過ぎてしまいます。
「実力より強すぎる運動」は、気分的にもしんどくなり走る意欲が低下していくかもしれません。また、走り慣れてない人がいきなり長距離を走ると足首や膝などの故障を起こす可能性が高くなります。
10kmを目標にして走れないときは「できなかった」と落ち込んでしまい、「もうできない」と挫折に繋がっていたかもしれません。
初心者は目標を[3km~5km]か[30分前後]のジョギングに置くと良いでしょう。徐々に筋肉や心肺機能が鍛えられるため、少しずつ距離や時間を伸ばしていくことで自然と長距離を走れるようになります。
短期間で効果を出そうとしすぎる
ダイエット目的の場合は、脂肪燃焼効果を高めるために中程度の運動強度で少なくとも30分前後走ることが必要です。
短期間で痩せることを目標にすると毎日身体に負荷のかかる運動量を課することに繋がります。身体への負担が大きすぎると疲労を蓄積してしまいケガの原因になる可能性があります。
体重1kgを落とす場合、体重50kgの人は7メッツで約20時間走らなければなりません。仮に2週間で1kg落としたければ、毎日90分程度走ることになります。
普段の生活に毎日90分の運動時間を取り入れることは難しい人が多くなります。また、初心者や運動経験が少ない人は走ることを苦痛に感じてしまいます。
ジョギングのような有酸素運動は続けることで効果が出る運動と考えることが大切です。
気が付けばジョギング自体にはまっている
ダイエット目的で始めた場合、目標体重になることでジョギングが習慣化されていきます。また、走り続けたことで筋持久力や心肺機能が向上し、「駅の階段が楽になった」「肩こりが改善された」「肌の色艶が良くなった」など様々な効果を実感できるようになります。
走る時間を作るために、飲み会などの回数が減少することで自然と摂取カロリーが減り体重が増加することを防いでくれます。
ジョギングすることでダイエットに成功し、充実感を覚えるとジョギングが楽しくなり、走らないと身体がウズウズとする状態になっていきます。
ジョギング先生のワンポイントアドバイス
ダイエット目的の場合でも1ヶ月で体重の5%以上落とすことは、リバウンドの可能性を高めることになります。運動と食生活の見直しで体重の1-3%程度の減量に留めることが無理なく減量ができリバウンドの危険性が低くなります。
また、十分な水分補給で血液の流れを良くすることがダイエットに効果的です。
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まとめ
ダイエットのためには、朝か夕方の食事前に少なくとも中程度の運動を1回30分程度、1週間に2-3日程度は行いましょう。生活スタイルによって難しい場合は、3-6メッツのジョギングを1回10分でも良いので1週間で100分程できるよう3ヶ月間続けましょう。3ヶ月継続できれば運動習慣が身につき効果が実感できるでしょう。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。