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「走れるかな?」と思っているアナタ!ヒトのDNAに記憶されているので誰でも走れるようになります。この記事ではジョギングを安心して始めていただけるコツをご紹介しています。是非「走る」きっかけにしてくださいね。
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ジョギングのコツとは?正しいやり方を解説
ジョギングはウォーキングとランニングの間の運動強度になりますが、初心者にとっては「走る」動作のためきつく感じるかもしれません。ウォーキングからスロージョギング、ジョギングへと徐々に運動強度を高めていくことが大切です。
運動前後のストレッチで、身体をほぐし筋温を高め血流を良くすることでケガを防ぐことができます。
ウォーキングやジョギングで基本姿勢を身に付けることで、無駄な力を使わず効率的に運動ができるようになっていきます。
ストレッチを入念に行う
走る前のウォーミングアップ、走り終わりのクールダウンには必ずストレッチを取り入れましょう。それぞれに目的が異なりますので、走り終わった後も忘れずに行うことが大事です。
走る前は筋肉を温め血流を良くするために手先・足先の先端部分からほぐしていきます。特に朝は筋肉や関節が固まっていることが多いので、弾みをつける動的ストレッチでリズムよく行います。
走った後は身体が温まっているため、じわーと伸ばす静的ストレッチで緊張した筋肉をほぐしていきます。急に動きを止めてしまうと脚に下がった血液が心臓に戻ることができなくなるため、血流が悪くなってしまいます。
それにより筋肉の修復に必要な酸素や栄養素の供給不足になり、また老廃物や疲労物質が滞り筋肉痛の原因になるかもしれません。
動的ストレッチ・静的ストレッチどちらも動きに合わせてしっかりと呼吸をしましょう。息を止めてしまうと筋肉が緊張し血流が悪くなるため、ストレッチの効果が期待できなくなってしまいます。
初心者はスロージョギングを心掛ける
初心者や運動習慣のない人は心肺機能や筋力が低下していることが多いため、運動強度の強くないスロージョギングから始めることで故障を防ぐことができます。
走ることと歩くことの一番の違いは「跳ぶ」動作が有るか無いかです。「跳ぶ」動作があるスロージョギングは歩くことと比べて2倍程度の運動強度になります。歩く人と同じペースで走っても消費エネルギー量が多くなるため、ダイエット効果が期待できます。
人と話ができるペースのスロージョギングは、気持ちの負担が少なく継続しやすい運動になります。続けることで徐々に心肺機能や筋力がついてくるためケガをする可能性が低くなります。苦しくない運動は続けることができ運動習慣が身についてきます。
ウォーキングから始めても良い
運動習慣がない人は、「できる」と思えることから始めてみましょう。ウォーキングは普段の歩行とは異なり健康増進を目的としているため、歩幅を広くし腕を後ろにしっかりと引く動作になります。
背筋をを伸ばすことで歩幅を広くして歩けるようになります。胸を張ることで腕を後ろに引きやすくなります。歩幅を広くするためにはお尻の筋肉(大臀筋や中臀筋)、太ももの前(大腿四頭筋)、太ももの後ろ(ハムストリングス)を普段以上に使うことになります。また、肩甲骨から腕を後ろに引くことで僧帽筋や広背筋など背中全体の筋肉を使います。
ウィーキングでも徐々に速度を速くすることで運動強度が強くなります。普段の歩行で3メッツ、ほどほどの速さ=12分/kmで3.5メッツ、やや速い=11分/kmで4メッツ、かなりの速足=9分30秒で5メッツとなります。
※メッツ(METs):座位安静時の状態を1METとして、様々な活動がその何倍のエネルギーを消費するか示した活動強度の指標
正しいフォームで走る
正しいフォームを身につけることで効率よく走ることができるため、エネルギーを無駄使いしなくなり長い距離を走れるようになります。
正しいフォーム | |
①視線 | 前方10-20m先を見る。顔を前方に向けることで胸が開くため、1回に多くの空気を吸うことが可能になります。 |
②背筋 | 頭から吊るされている感じでお腹が凹むまで伸ばすことを意識する。 |
③骨盤 | やや前傾姿勢にすることで太ももの前(大腿四頭筋)と太ももの後ろ(ハムストリングス)をバランス良く使え、重心が身体の真下にきます。 |
➃腕振り | 肘を曲げ肩甲骨からしっかりと後ろに引くイメージ。腕を振ることで脚と連動し効率よい走りができるようになります。 |
⑤着地 | ミッドフット(足裏全体で着地する感覚)で身体の真下に着地することを意識する。 |
長距離になりすぎない
先ずは、1-3kmを10-30分程度の時間をかけて走り始めることが大切です。運動から遠ざかっていると筋肉や心肺機能が低下してる可能性が高いため、身体への負担の少ない運動から取り組むことでケガを防ぐことができます。
「もう少し走れる」程度で終わることで「明日も走ろう」という気持ちになり、続けることができるようになります。長い距離を走ることで疲れが溜まり、気持ちが萎えてしまい辞めるきっかけに繋がるかもしれません。
走り始めて3か月程度経過した段階で3-5kmを30-40分程度で走ってみましょう。その時の心拍数が120拍/分程度であればそのまま継続し、110拍/分程度であればもう少し速いペースで走ってみると良いでしょう。
※心拍数は、手首や首の上部(えらの下)で10秒間に何拍するかを測り、その値を6倍して割り出します。
ジョギングで得られる効果
ジョギングによる効果は複数あります。有酸素運動のジョギングは酸素を利用し運動のエネルギーを作ります。中程度の運動強度のジョギングは、多くの脂質を使うため体脂肪減少が促されます。
また、走ることで内臓脂肪が減少するとアディポネクチンの分泌が盛んになり、生活習慣病の予防効果が期待できます。
徐々に体力がつき筋肉量が増えることで太りにくい体質に改善されていきます。
メタボ対策になる
「メタボ」は「メタボリックシンドローム」の略で、正式には「内臓脂肪症候群」と言います。ただ太っているだけでなく内臓脂肪が蓄積されることにより、高血圧・高血糖・脂質異常症などの複数の異常が重なり起きてくる症状です。
中強度のジョギングは「人と話ができるペース」で、最も脂肪が燃焼されやすい速度になります。走り始めのエネルギー源の利用割合は糖質と脂肪6:4程度ですが、20分以上走ることで脂肪の利用率が高くなってきます。
10分x3回と30分x1回は消費するエネルギー量は同じですが、連続して走る方が脂肪の消費が多くなるため、メタボ予防効果が期待できます。
運動強度が7メッツのジョギングは、時速7.0kmで1km当たり約8分30秒の速さになります。体重50kgの人が30分行うと約184kcalのエネルギーが消費され約40日で体重1kgが減る計算になります。
病気予防になる
ジョギングで内臓脂肪が減少すると脂肪細胞からアディポネクチンというホルモンの分泌が活発になります。
アディポネクチンは「血管内のダメージを修復する」「血管を拡張する」「血液を綺麗にする」などの働きがあるため、血管の老化である動脈硬化の予防に繋がり、高血圧や心筋梗塞、脳卒中の発症を低減できる可能性があります。
また、アディポネクチンはインスリン作用を高める効果があると言われており、血糖値の改善や糖尿病予防が期待できます。
ジョギングはリズム運動であり、走ることで脳内に「幸せホルモン」である「セロトニン」の分泌量が増えるため、ストレスが低減し気分がスッキリしてきます。
ジョギングを継続することで身体的にも精神的にも健康に過ごせる可能性が高くなります。
体力が付く
話ができる程度の強さでも、徐々に心肺機能や筋持久力が向上していきます。体力がついてきたことは心拍数で把握することができます。心拍数は運動強度を現す指標の1つで、心肺機能が強化されたことで1回の呼吸で多くの酸素を取り込むことができるようになり、筋力がついてきたことで同じ運動でも負荷が軽くなるため、以前と比べて値が低くなります。
走り始めた時期に運動直後の心拍数を計測しておき、3か月程度経過した時に同じペースで同じ時間で走ったときの心拍数と比べると心拍数が少なくなっていることに気づきます。
健康体の初心者は心拍数を110-120拍/分を目安にすると中程度の運動強度になることが多いです。年齢や安静時心拍数により個人差があるため、カルボーネン法で計算してみてください。
<カルボーネン法>
(最大心拍数 – 安静時心拍数) x 50% + 安静時心拍数 = 目標心拍数
※最大心拍数 = 220-年齢
例) 50歳、安静時心拍数 70拍/分、運動強度50%の目標心拍数は、
((220-50) – 70) x 50% + 70 = 120拍/分
ジョギング先生のワンポイントアドバイス
運動中は勿論、運動前後にも最低コップ一杯(200ml)の水分を補給し血液の流れを良くすることが重要です。喉が渇いてからでは遅すぎるため、走っている最中はこまめに摂ることで血行が良くなり疲労物質の排出が促進されます。
普段から体重の4%の水分(体重50kgの場合2L)を摂ることで血液がサラサラになり新陳代謝が促されます。
【カテゴリー】この記事のカテゴリーはジョギングペースとやり方です。
まとめ
初心者は筋力や心肺機能が低下している可能性が高いため、ウォーキングやスロージョギングなど「出来そうな運動」から始めましょう。徐々に体力がつき体脂肪が減少し生活習慣病などの病気予防に繋がっていきます。ジョギングを続けることで心身とも元気に過ごせるようになっていきます。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。