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ダイエットのために「ジョギング」と考えていませんか?ジョギングには多くの効果が期待できます。この記事ではダイエットに焦点を当ててどの程度走れば効果が実感できるかなどご紹介しています。是非自分の体力に合った目標設定に役立ててくださいね。
Table of Contents
ジョギングで効果でる期間とその内容
全身運動で有酸素運動でありリズム運動でもあるジョギングには多くの効果が期待できます。中程度の運動強度ではしっかりと酸素を取り込んでエネルギーを産生することができるため脂肪燃焼促進が期待できます。
また、リズム運動により脳が刺激され「幸せホルモン」であるセロトニンの分泌が活発になりストレス解消に繋がります。
ジョギングは全身を動かすため適度な疲れにより質の良い睡眠が可能になります。
週3回5kmジョギングした時の効果出始め
ダイエット目的では、体重の2%前後に相当する1kgが減少する2ヶ月経過頃から効果を実感できる可能性が高くなります。
体重により消費エネルギー量は変わりますが、体重比率で考えるとおおむね同じ期間かかることになります。
「話ができるペース」のジョギングでも徐々に汗をかいてきます。発汗することで毛穴が開き老廃物が排出されるため肌のツヤが改善されます。
肌細胞の生まれ変わる周期は28日と言われていますので1ヶ月毎にお肌の状態を確認してみると良いでしょう。
走り始めたその日から、走ることで身体が適度に疲れるため眠りが深くなることに気づきます。特に夕方に走ることで体温が上昇し、寝る前の体温低下の幅が広がるため、スムーズな入眠に繋がります。
毎日5kmジョギングした時の効果出始め
体重50kgの人が5km走ると約263kcalのエネルギー消費量となり、体重1kg落とすために必要な7300kcalを消費には約28日かかります。ダイエット目的の場合は、毎日ケガなく走り続けられると1ヶ月程度で変化が現れてきます。
ジョギングは身体全体の筋肉を使うため、全身の血流が良くなり疲労物質や老廃物の排出が促進されます。新陳代謝が活発になるため、2週間程度で肩こりの改善・便秘の解消など実感できるかもしれません。
初心者がいきなり毎日5km走ると疲労を蓄積することになり、膝や股関節に痛みを感じたり筋肉痛の原因になる可能性があります。
ジョギングがきつく感じたら、ウォーキングを間に取り入れたりスロージョギングにすることで運動強度を弱めてみましょう。
週3回5kmジョギングした時の1ヶ月後の効果
運動強度が7メッツの中程度の速さで、5km連続で走ると40分程度になるため脂肪燃焼効果がアップされます。走り始めは糖質がエネルギーとして使われる割合が多いですが、20分経過するころから脂肪の利用比率が高くなっていくからです。
週3回5km走った場合の消費エネルギー量は体重50kgの人では約789kcalで、1ヶ月で約3,200kcalになり体重の1%弱が落ちる計算となります。
目に見える変化は僅かですが、「ウェストがきつくなくなってきた」「階段の上りが楽になった」など変化に気づくことができます。
また、徐々に筋力や心肺機能が向上してくるため、心拍数が最初と比べて少なくなってきます。週3回のジョギングは気持ちの負担が少ないため、少しずつ運動習慣が身についてくる頃でもあります。
毎日5kmジョギングした時の1ヶ月後の効果
毎日5km走ると約1ヶ月で体重の2%である1kgを落とすことができます。ジョギングによりエネルギー消費が多くなること、ジョギングの時間を作るため外食やアルコール飲酒の回数が少なくなり摂取エネルギーが減少することで相乗効果が生れダイエット効果アップが期待できる時期です。
走るリズムに合わせた呼吸でしっかりと息を吐ききることで、多くの新鮮な酸素を取り込めるようになります。心肺機能が高まることで走り始めと比べて心拍数が低くなるため、120拍/分程度を維持できる速さに調整する必要がでてきます。
リズム運動のジョギングは、脳に刺激を与え「幸せホルモン」であるセロトニンの分泌が活性化し脳波にα波が現れるため、走った後に爽快感を感じストレス解消を実感できてきます。
またセロトニンは睡眠に重要なホルモンであるメラトニンの原料になるため、セロトニンの分泌が活発になることで質の良い睡眠に繋がってきます。
ジョギング時間と回数から見る効果
ジョギングは速さによって運動強度が変わるため消費されるエネルギー量が異なってきます。ジョギングはウォーキングとランニングの間の運動強度でおおむね7~10メッツになります。同じ時間でも速いペースで走ることは消費エネルギーを増加することになります。
特にダイエット目的の場合は、継続することで徐々に体重の減少や筋肉の引き締まりを実感できるため体力に応じたメニューを組むことが大切です。
※メッツ(METs)とは、座位安静の状態を1METとして、様々な活動がその何倍のエネルギーを消費するか示した活動強度の指標です。
週3回30分ジョギングした時の効果
速さにより運動強度が変わるため、同じ時間でも消費するエネルギー量が異なってきます。体重50kgの人が30分ジョギングした時の消費エネルギーは、
7メッツのジョギング(約8分30秒/km) | 約184kcalの消費エネルギー |
8メッツのジョギング(約7分30秒/km) | 約210kcalの消費エネルギー |
9メッツのジョギング(約7分/km) | 約236kcalの消費エネルギー |
週3回走ると7メッツでは約551kcal、8メッツでは約630kcal、9メッツでは約709kcalです。
50kgの2%に当たる1kgを落とすには約7300kcalのエネルギーが必要なため、7メッツで約13週間、8メッツで約12週間、9メッツでは約10週間かかる計算になります。
1回30分で週3回の頻度では約3ヶ月経過後から少しずつ身体が引き締まってきたことが実感できるようになります。続けることで効果が現れるため諦めないことが大切です。
ジョギングと合わせて食生活などの生活習慣を改善することで効果が早く現れることもあります。脂っこい食事やスイーツを控え、野菜や汁物を多めにすることで摂取カロリーを抑えることができます。
また、1口30-40回咀嚼することで普段より少ない量で満腹感を覚えるため食べすぎを防げます。
毎日30分ジョギングした時の効果
体重50kgの人が毎日30分ジョギングした時は、体重1kg落とすためには7メッツでは約40日、8メッツでは約35日、9メッツでは約31日かかります。
1ヶ月~1ヶ月半で1kg減量でき、2ヶ月~3ヶ月で2kg(体重の4%に相当)となるため、見た目の変化が期待できます。
毎日30分連続で走っても10分ずつ3回に分けても消費エネルギー量は同じです。隙間時間に取り入れることで続けられるかもしれません。
但し、初心者や運動から離れていた人が毎日走ることは、疲労を蓄積してしまう可能性があります。走る前後や最中に充分に水分を補給し血液の流れを良くすることが大切です。
走る前にストレッチを行い筋肉や関節を温めることでケガの防止に繋がります。また走った後のストレッチは筋肉のポンプ作用で血行が良くなるため老廃物や疲労物質を体外に排出することを促進してくれます。
週3回1時間ジョギングした時の効果
体重50kgの人が1時間ジョギングした時の消費エネルギーは、
7メッツのジョギング(約8分30秒/km) | 約368kcal |
8メッツのジョギング(約7分30秒/km) | 約420kcal |
9メッツのジョギング(約7分/km) | 約473kcal |
週3回走ると、7メッツで約1,103kcal、8メッツで約1,260kcal、9メッツで約1,418kcalです。体重50kgの2%に相当する1kgを落とすには約7,300kcal必要なため、7メッツで約7週間、8メッツで約6週間、9メッツでは約5週間になります。
脂肪1kgの体積は1.1L程度で1Lのペットボトル以上の脂肪を落とせることになるため、1ヶ月から1ヶ月半程度で体型の変化が実感できる可能性があります。
正しいフォームで走ることで1時間走り続けることができます。骨盤が寝た状態では猫背になり顔が下を向き太ももの前(大腿四頭筋)が疲れてしまいます。正しい姿勢をマスターすることで、1時間走っても疲れにくくなっていきます。
毎日1時間ジョギングした時の効果
体重50kgの人が毎日1時間ジョギングした時は、体重1kgを落とすためには7メッツで約20日、8メッツで約17日、9メッツでは約15日となります。
半月前後で体重の2%を落とすことができ、1ヶ月程度で体重の4%相当を減量できる計算になります。1ヶ月で体重の5%以上を減量するとリバウンドしやすいと言われているため、1ヶ月で体重の1-4%を目安に取り組むと良いでしょう。
また、ジョギングのために毎日1時間を確保するために早起きの習慣がついたり、外食せずに帰宅することで生活習慣が改善できるかもしれません。
仮に8メッツで1時間走ると約8kmとなり、1ヶ月で240km走ることになります。月間走行距離が100kmを超えると、特に初心者は筋力不足や関節の柔軟性欠如によりケガの原因になる可能性が高くなります。
現状の筋持久力など体力に適した運動量から始めることで故障なく走り続けることができます。
ランニングによるダイエット効果
中程度の運動強度のジョギングは脂肪燃焼効果が最も高い運動になります。中程度の負荷のジョギングは「話をしながら走れる速さ」のため、続けることが可能になります。
続けることで筋肉量が増加し基礎代謝量がアップするため、消費エネルギー量が増え太りにくい体質に改善されていきます。
また、ジョギングはエネルギーとして糖質や脂質を使うため、栄養バランスを考えた食事を摂ることで効率よくダイエット効果を得ることができます。
何キロ走れば1キロ痩せるの?
体重1キロを減らすには約7300kcalのエネルギー消費が必要です。
[消費カロリー = 1.05 x 体重(kg) x 走行距離(km)]にあてはめると体重50kgの人が1キロ痩せるためには約140キロ走らなくてはいけません。ちなみに1ヶ月(30日)で1キロ痩せようとすると毎日約5キロ走ることになります。
「140キロ」と考えると距離が長すぎて走れる気がしませんが、1日5キロ程度なら走ろうという気持ちになりやすいです。
運動強度により走る時間が変わってきます。運動強度7メッツで約43分、8メッツで約38分の時間になります。
平日に30分以上走る時間が作れない人は、休日に時間を長くして1週間で35キロ走るようにすると達成できます。
また、1ヶ月で体重の3%以下の範囲で落とすことでリバウンドを防ぐことが期待できます。
体重の減り方は鈍化するの?
最初は走ることでエネルギー消費量が多くなり脂肪が減少することで体重が落ちていきます。しかし徐々に筋肉が付き筋肉量が増えると体重が増えることもあります。
脂肪1kgに含まれる水分は200ml、筋肉1kgに含まれる水分は600mlと言われています。脂肪と筋肉の重さの比率は「1 : 1.2」になるため身体は引き締まってきても体重が減らないことがあります。
同じ時間で同じ距離を走っていると運動強度が低くなり、正しいフォームを意識して走ることで効率よい走りができるため消費エネルギー量が少なくなってきます。
運動強度が軽くなりすぎると運動効果が低下してしまいます。運動強度の指標である心拍数を測り適度な強度で走ることが大切です。一般的には初心者は110-120拍/分、走り慣れてきたら120-130拍/分を目標にすると良いでしょう。
ランニングダイエットの注意点は?
極端に食べ物を制限し糖質や脂質が不足するとタンパク質を分解してエネルギーとして利用してしまいます。
筋肉中のタンパク質が使われるため、筋肉量が減少し基礎代謝量(生命維持に必要なエネルギー)が低下してしまいます。
寝ている間でもエネルギーを消費しますが、筋肉量が減少すると消費エネルギー量が少なくなり運動しても太るという結果になります。
短期間でのダイエットを目標にすると偏った栄養バランスでの食事になりがちです。日本人の食事摂取基準(2015年版)では、乳児を除くエネルギー生産バランスを、炭水化物50-65%、タンパク質13-20%、脂質 20-30%としています。
栄養バランスの良い食事で腹八分目を心がけることで、ジョギングにより筋肉量が増加し基礎代謝量が上ることで太りにくい体質に改善されていきます。
ジョギング先生のワンポイントアドバイス
ジョギングは有酸素運動で、酸素を使ってエネルギーを産生します。しっかりと呼吸することで酸素を取り込み、充分な水分を補給することで血液がサラサラになり酸素を毛細血管まで運ぶことができます。
運動中だけでなく運動前後にも最低コップ一杯(200ml)の水分を取ることで血流を良くします。普段から体重の4%の水分をこまめに摂るように習慣化しましょう。
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まとめ
ジョギングは続けることで効果が得られる運動です。ダイエット目的の場合は、「人と話ができる速さ」で30分以上連続して走ることで脂肪燃焼効果が高まります。
続けることで心肺機能や筋持久力がついてくるため、ペースを自然に上げられます。バランスの良い食事とジョギングで質の良い睡眠が取れるようにもなります。
健康運動実践指導者・健康管理士一般指導員の勉強を通じて、健康について運動・食べ物・メンタルなど多くの知識を身に付けています。
知識を知恵に換え実践することで、今でも体力年齢は20歳代をキープし、「華麗に加齢」を目指しています。 2019年3月から、一般社団法人日本ランニングファシリテータ協会認定コーチとして、イオンモールで朝活ランニングの指導をするなど、走る楽しさを伝えています。