ジョギングで足首を痛めない走り方!ケガした時の対処法もご紹介

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ジョギングする場所は、舗装されている道路という方が多いのではないでしょうか?どうすれば足首を痛めないで走ることができるか、また、ケガをしてしまった時のセルフケアの方法をご紹介しますので、是非普段のトレーニングにお役たてくださいね。

ジョギング先生の林さとみと申します。ジョギングに関するお役立ち情報を紹介します!
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ
相談者のAさん
相談者のAさん
いろいろ教えてください。

ジョギングで足首を痛めない走り方

ジョギングで足首を痛めない走り方

相談者のAさん
相談者のAさん
足首を痛めないように走るにはどうすれば良いですか?
足首を痛めない走り方を解説しますね。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

足首に関連する筋肉が鍛えられ、柔軟性が備わっていると痛めることが少なくなります。特に、久しぶりに運動する人は、筋力が弱く筋肉も硬くなっている場合が多いので、足首に負担をかけないよう注意が必要です。

ケガ予防のためにサポーターを利用することや、正しいフォームの習得、適した靴の着用など基本を押さえることも大切です。

また、走るだけでなく徐々にストレッチで柔軟性を高め、筋力トレーニングで筋力強化を図ることも重要になってきます。

適切な道路を走る

公園の土の上や一般に公開されている競技場のトラックなどは、クッション性が良く足にとっては適切な環境です。

しかし、普段走る道路は、舗装されている場合が多く、路面が硬く衝撃が強いため、足腰の負担が大きくなってしまいます。

その一方で、摩擦の抵抗が少なく、スピードを調整しやすいため、GPS(全地球測位システム)機能付きの時計などを利用し、1kmごとにラップタイムを確認しながらペース感覚を磨く練習がしやすいメリットがあります。

また、未舗装・不整地などの平たんではない路面は、バランスを取ることが難しいので、無意識のうちに様々な角度で足が地面を捉えるため、自然と身体全体使った柔らかいフォームが身についていきます。

特に久しぶりの運動で、筋力がついてない方は、クッション性が良い路面を選んで走るよう心がけましょう。

足首強化をする

足首の筋力と柔軟性を高めることで、足元が安定しケガを防ぐことができます。足首の関節には、ふくらはぎの筋である「腓腹筋(ひふくきん)」や「ヒラメ筋」、足裏のアーチつくりに関係している「長腓骨筋(ちょうひこつきん)」や「短腓骨筋(たんひこつきん)」など、多くの筋肉が横断しています。

それぞれの筋肉は、足首の関節を安定させること、また、足首を動かすことなどの役割を担っています。

特にふくらはぎの筋肉を中心に鍛えることで、足首が安定してきます。ふくらはぎを鍛える簡単なトレーニングは「かかとあげ」です。

踵を上げるときは、足を肩幅程度に広げ、踵が外側や内側に向かないよう左右並行になるよう注意しましょう。外側若しくは内側に向いたしまうと膝に余計な負担がかかってしまいます。

足首サポーターを活用する

足首サポーターは、ケガ予防と再発防止の効果があり、誰でも簡単に装着できます。目的によって、「足首全体を保護する」「内反の動きを抑制する」「内反/外反/前方の動きを抑制する」の3つに大別されます。

ジョギングの場合は、ストラップが付いていない薄手タイプが、靴を履くときに影響が少なくて良いでしょう。

伸縮性に優れた素材は、ほどほどに可動域があり、足首や足裏をサポートしてくれます。また、通気性の良いものを選ぶと長時間の運動でも快適さを維持できます。

ジョギングフォームを改善する

足首は、着地時や蹴りだしの衝撃で痛める場合が多いため、フォームを改善することで痛みを防ぐことが期待できます。

足首は、着地や蹴りだしの時に大きな衝撃を受けることで、足首が内側や外側に倒れ込み、変な方向に負荷がかかり過ぎてしまうことがあります。つま先は真っすぐ着地し、真っすぐ後ろに蹴りだすことが重要です。

そして、頭上から吊られているイメージで骨盤をやや前傾させ、お臍を中心に前に引っ張られることで前進する意識が大切です。

上半身は、胸を張り肩の力を抜いて背筋を伸ばします。また、腕は肘を90度に曲げて肩甲骨から後ろに大きく振るようにしましょう。

上半身と下半身は連動しているため、腕を大きく振ることで、足が自然と前に出やすくなります。

ストレッチを行う

走る前と後のストレッチは、どちらも身体への負担を少なくするためにとても重要です。走る前は、動的ストレッチ(軽く反動をつけて行うストレッチ)で体温を上げ軽い刺激を入れていきます。身体を温めることで筋肉や関節が柔らかくなるため、可動域が広くなります。

走った後は、静的ストレッチ(反動を付けず行うストレッチ)で使った筋肉の緊張をほぐし血流を良くしていきます。血液の流れを良くすることは、心肺への負担を軽減し、また疲労物質の排出にも役立ちます。

また、走る前後だけでなく、普段からストレッチを行うことで、筋肉や関節の柔軟性が高まりケガの防止にも繋がっていきます。

自分に合ったシューズを使う

一番大切なことは、自分の足長や足幅・足囲を測り、自分の足に合ったサイズを履くことです。

次に、足への衝撃が緩やかなクッション性に優れた安定性のあるシューズを選ぶことで、足首のケガを防ぐことができます。

シューズの底の厚みは、着地時の衝撃吸収において大切なポイントで、特に初心者の方や筋力の弱い人は、クッション性の良いものを履くことで、足首の負担を軽減することができます。上級者の方も練習強度や走る時間により2足以上の靴を使い分けると良いでしょう。

また、靴のヒールカップ(かかとの部分)にしっかりと踵が収まり、甲の高さが合った靴で、靴紐を下から順に足にフィットするように絞めることで、安定性が増していきます。

ジョギングで足首を痛めた場合の対処法

ジョギングで足首を痛めた場合の対処法

相談者のAさん
相談者のAさん
足首を痛めてしまいました…どうしましょう。
あらら。お大事に。対処法を紹介します。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

走っているときに、足首が痛くなったら、無理せず走ることを止めましょう。足首が痛い場合は「捻挫」か「使い過ぎ」の場合が多いです。

足を捻じることで内部の組織が傷つき、毛細血管から出血するため、患部が熱っぽく赤く腫れた状態になります。腫れていたら先ずは冷やしましょう。

熱が引いたら温めて血流を良くします。2-3日しても痛みが治まらない時は、医療機関で診察することをお奨めします。

アイシングをする

先ずは、安静にして、氷や冷水、冷感湿布で冷やします。冷やすことで血管が収縮し、血液の流れが緩やかになるため、内出血や炎症を抑えることができます。

また、患部に15-20分程度氷を当てることで感覚が麻痺してくるため、痛みを感じにくくなります。

但し、冷やしすぎも良くないため、15-20分経過後氷を外して、再び痛みが出たら冷やすようにします。これを24-48時間繰り返し様子を見ましょう。

炎症状態を最小限にするために行う応急処置の基本を”RICE処置”と言います。初期対応が適切なことで回復が早くなります。

「RICE」とは、R=rest(安静)、I=ice(冷却)、C=compression(圧迫)、E=elevation(拳上)の頭文字をとった救急処置法です。

  • R=患部の腫れや血管の損傷を防ぐために安静にします。
  • I=細胞の壊死と腫れを抑えるために冷却します。15−20分程度冷却(患部の感覚が無くなる)したら一旦外します。痛みが出てきたら再度冷却することを1-3日続けます。
  • C=患部の内出血や腫れを防ぐ目的でテーピングや弾性包帯で軽く圧迫します。
  • E=腫れを防ぐために、台やタオルなどで患部を心臓より高い位置に固定します。

温める

冷やして腫れが引いたら、入浴や足湯、温湿布などで患部を温めます。温めることで血管が広がり、血液の流れが良くなるため、患部の回復に必要な栄養や酸素が届きやすくなります。その結果、内出血の吸収を早め、腫れが治まり、痛みもやわらぐ効果が期待できます。

様々な塗布剤がありますが、温湿布の場合は、トウガラシエキス(カプサイシン)やノニル酸ワニリルアミドなど成分が含まれているものが良いでしょう。

血行を良くする方法として「温冷交代浴」があります。水風呂とお湯に交互に浸かり5回程度繰り返します。自宅ではお湯に浸かることと、シャワーで冷水をかけることを交互にすると良いでしょう。

テーピングを使う

テーピングすることで、痛めた部位を補強し、その動きを制限することで再発を防ぎ、保護する効果が期待できます。症状の悪化を最小限に抑える応急処置のため、過信せずケガの回復に努めましょう。

関節の可動制限・固定・圧迫には「伸びるテープ」、強い固定・圧迫には「伸びないテープ」が適しており、肌の弱い人のかぶれ防止には、アンダーラップを使うと良いでしょう。

テーピングの巻き方には基本があり(アンカー、スタートアップ、ホースシュー、サーキュラー、フィギュアエイト、ヒールロックなど)、ほとんどはその組み合わせによる応用となります。テープの正しい使い方をマスターしておくことも大切です。

それでも痛みが治らない治らない時は

安静にしても痛みが治まらず生活に支障がある場合(「立てない」「歩けない」状態)、足首が動かしにくいといった場合は、整形外科を受診しましょう。

ケガをした時の状況(どのような方向に捻ったか、足の位置がどこだったかなど)やいつからどんな症状があり、どのように動かすと痛みがでるのか、また普段どのような仕事や生活スタイルかなどを医師に伝えるようにしましょう。

整形外科では、最初に損傷した場所と位置を確認するため、痛い場所を押さえられます。その後、骨の損傷の確認のためレントゲン撮影を行い、靭帯の損傷程度の確認や、レントゲン検査で評価できない骨の内部の状態と軟骨の損傷状態を確認するためにMRI/CT検査を行う場合もあります。

ジョギング先生のワンポイントアドバイス

ゆっくりとしたペースでフォームを意識して走ることも大切です。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

走るときの衝撃を一番に受ける場所が踵や足首になります。身体の真下に重心があり、重心の真下に着地することで衝撃が少なくなります。

また、身体全体を使って走ることで、足への負担も軽減されます。腕の振り方や姿勢を正しくしたフォームを習得することで、ケガ無く走り続けることができます。ゆっくりとしたペースでフォームを意識して走ることも大切です。

【カテゴリー】この記事のカテゴリーはジョギングによるケガです。

まとめ

ケガなく走り続けられるように、普段からストレッチや筋力トレーニングで、身体を柔らかくし、筋力を強くすることが大切です。

特に初心者の方は、走るときの足への負担を軽減するために走るコースやシューズなどもしっかりを選ぶことが大切です。注意していても足首を痛めた時は走ることを止めて治療に専念しましょう。