花粉症の人がジョギングを楽しむ方法と注意すべきこと

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花粉症でジョギングはつらいですよね?春先のスギ花粉から秋のヨモギまで1年中花粉が飛んでいるので、花粉に悩まされながら走っている人も多いのではないでしょうか?今回は花粉症の人でも比較的楽に走れる対策や注意点をご紹介しています。室内でも走ることができるので、色々と試してみてくださいね。

ジョギング先生の林さとみと申します。ジョギングに関するお役立ち情報を紹介します!
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ
相談者のAさん
相談者のAさん
いろいろ教えてください。

 

花粉症でもジョギングを楽しむ方法

花粉症でもジョギングを楽しむ方法

相談者のAさん
相談者のAさん
花粉症シーズンのジョギングが辛くて…
大変ですね。花粉症シーズンのジョギングについて解説します。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

花粉は春だでなく2月頃のスギに始まりヒノキ・イネ科やブタクサ、秋にはヨモギやナカムラグなど1年中飛んでいます。ジョギング中は呼吸数が多くなり通常より沢山の空気を吸うため、花粉を吸い込みやすくなります。

花粉の少ない日や時間帯を選ぶことやメガネやマスクを着けて走ることで花粉症の症状を軽減できるかもしれません。

また、花粉の飛散量が多い日は室内でランニングマシンや筋力トレーニングに切り替えると良いでしょう。

花粉が少ない日や時間帯を選ぶ

花粉が多くなる季節は、テレビやネットなどで花粉飛散情報が流れます。できるだけ花粉の少ない日や時間帯を選ぶことが大切です。

花粉の少ない日は、雨や風が弱いときになります。雨の日に走る気にならない人も多いので、花粉の多い時間帯を避けることが効果的です。

花粉の多い時間帯は、気温が高い10-15時で13-15時頃がピークとなります。また花粉は気温の上昇とともに都心部に流れてくるため、街中では日没前後の17-19時の時間帯も飛散量が多くなってしまいます。仕事帰りに走る場合は21時以降が良いでしょう。

花粉を避けて走るには、飛散量が少ない朝がおすすめです。但し、朝は自律神経の副交感神経が優位になっているため、寝ている間に失った水分を補給し、身体を目覚めさせることが重要です。身体を軽くほぐすことで徐々に交感神経が優位になっていくため、起きてから1時間程度経過してから走り始めましょう。

花粉症対策のメガネ(ランニングゴーグル)を付ける

花粉症対策用のメガネを着用することで花粉を最大98%カットできると言うデータがあります。普段使いのメガネでも花粉を防ぐことができますが、顔との隙間があるため50%程度の減少にとどまります。

ランニングゴーグルは、軽量でしっかり顔にフィットする構造のため、走っていても揺れにくく外れにくいので効果が高くなります。

また、ランニング時にメガネを使用することで、①周りからの視線が気にならず走ることに集中できる ②日差しが強い時、夕暮れ時や薄暗く遠近感や立体感が掴みにくい状況を防止できる ③日焼け防止 などに役立ちます。

ランニングマスクを付ける

マスクを着用することで吸い込む花粉量を軽減できるため、走り終えた後の花粉症の症状を和らげる効果が期待できます。

普段使用するサージカルマスクとマスク無しの状態を比較すると、吸い込む花粉量を15-35%程度軽減できますが、熱が籠りやすいので不快感をともなうことになります。

ランニング用マスクは、速乾性・通気性のよい素材を使用し、立体構造になっているものがあるため、長い距離でも快適に走れます。顔とのフィット感が良いものは95%以上花粉をカットできるものもあります。

着け慣れないときは、息苦しさを感じるかもしれませんが、走りに適した機能性を選ぶことで違和感が軽減されるでしょう。

また、マスクを着用し最大酸素摂取量の60-80%の運動強度で走る場合、換気量と呼吸数が少なくなるため、1回換気量(1回の吸気と呼気で気道と肺に出入りするガスの量)が増加し呼吸機能の向上や呼吸筋強化が期待できます。

ランニングマシンを利用する

花粉に煩わされず室内でランニングマシン(トレッドミル)で走ることも良いでしょう。トレッドミルはスポーツセンターやスポーツジムなどにあり、筋力トレーニングと合わせて取り組むことができます。

ランニングマシンは、景色が変わらず退屈してしまうかもしれませんが、メリットは沢山あります。

  1. 速度設定ができるので、音楽を聴きながらでも常にペースを守って走ることができる
  2. 一定速度を維持できるため、心肺機能と筋持久力の向上が期待できる
  3. ランニングマシンのベルトは、アスファルトよりも柔らかいため、足腰の負担が軽減できる
  4. ランニングの距離や時間、消費カロリーや心拍数を測定できるものがあるので、運動機能の状況を把握できる

ランニングマシンはベルトが動くため、屋外を走るときの地面を蹴る筋肉を使いません。久しぶりに道路を走るときは、身体が上手く進まない感覚になる可能性があるので注意が必要です。

花粉シーズンは筋トレを中心にする

ジョギングは全身運動のため、太ももの前後(大腿四頭筋やハムストリングス)、ふくらはぎやお尻(大臀筋・中臀筋)などの下半身の筋肉だけでなく、肩甲骨周りなど腕振りに必要な筋肉や体幹(腹筋や背筋など)を使います。

走るだけでは十分に筋力が鍛えられないため、筋トレで筋持久力を高めることでパフォーマンスアップが期待できます。

  • マウントクライマー・バーピージャンプ:心肺機能向上と筋力アップ強化の両方の効果
  • スクワット・ランジ:太ももを中心に腹筋や背筋(主に脊柱起立筋)、お尻(大臀筋)
  • プランク・クランチ:腹筋(腹直筋)や背筋
  • プッシュアップ(腕立て伏せ):左右の親指を付ける⇒腕の後ろ(上腕三頭筋)・肩(三角筋)・胸
  • プッシュアップ:手は肩幅より広くし指を外に向ける⇒腕の後ろ(上腕三頭筋)・背筋(僧帽筋)・胸

花粉症ジョギングの注意点

花粉症ジョギングの注意点

相談者のAさん
相談者のAさん
花粉症ジョギングの注意点が知りたいです。
はい、いくつか紹介しますね。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

屋外で走るときは花粉がウェアに着いてしまいます。花粉がついたまま家に入ると家の中に花粉を持ち込むことになってしまいます。

花粉症はアレルギー症状の1つで、腸内環境を改善することで症状が緩和される可能性があります。

症状が悪化したら屋外での運動を中止したり、自己判断でなく医師に相談し、日常生活がスムーズになるよう対処することが大切です。

家の中に花粉を持ち込まない

ジョギングの後は、ウェアについた花粉を払ってから家に入りましょう。ウェアの素材や織り方により花粉の付着の程度が大きく変わることがあります。毛羽立ったものは花粉がつきやすく、上面がツルツルした素材は花粉が着きにくいのでおすすめです。

また、露出している頭・顔・手などにも花粉がつきやすいため、帽子(つばのあるもの)や手袋で付着を防止することができます。

特に女性は保湿効果のクリームなど使用していることが多いので、肌に花粉が付きやすいため、外出から帰ったら直ぐに顔を洗うと良いでしょう。

食生活に気を付ける

花粉症はアレルギー症状の1つで、免疫システムのブレーキ部分が過剰に反応することで発症すると言われています。

免疫に関わる細胞の6割以上が腸に存在しているため、腸内環境を整えて免疫システムのバランスを改善することで症状を緩和させることが期待できます。

腸に良い食べ物は、発酵食品(納豆、ヨーグルト、チーズなど)やポリフェノール(チョコレート、れんこん)、水溶性食物繊維(海藻類、きのこ類、イモ類)や不飽和脂肪酸(サバやイワシなどの青魚の脂)などです。

注意すべき食べ物は、ジャンクフード(スナック菓子やファーストフード)や肉類で腸内の悪玉菌を増やします。また冬に腸を冷やす食べ物(暖かい地域で採れる作物)は避けた方が良いでしょう。

神経質になり過ぎず、野菜・果物、魚介類・肉類、穀物など1日3食でバランス良く食べることが大切です。

悪化したら中止する

花粉症は生死に関わる病気ではありませんが、酷くなると日常生活し支障をきたすことがあります。走ることで自律神経の交感神経の働きが活発になるため、花粉症の症状が一時的に緩和されますが、症状が軽減しているわけではありません。

睡眠中やリラックスしているときに働く副交感神経が異常に活発になると、身体の修復を行うために鼻水やくしゃみが酷くなってしまいます。

鼻詰まりや喉の痛みで十分に睡眠時間を取れなくなると生活のリズムが崩れてしまいます。無理して走ることで健康を害する可能性があります。悪化した時は休憩することも大切です。

医師への相談も大切

花粉症と思ったら、外出時はマスクやメガネを着けて帽子をかぶり、表面がツルツルした素材の上着を着るようにします。また帰宅したときには手と顔を洗い、うがいをすることを習慣化しましょう。

花粉症は人によって原因となる花粉や症状の出方が違い、対処法も変わってきます。そのため自己判断で市販薬を使っても症状が改善せず、薬の副作用で逆に症状が悪化してしまうかもしれません。

症状が辛い時は薬物療法などが良い可能性があるので医師へ相談することも大切です。症状に合わせて耳鼻咽喉科や眼科、内科など選んで受診することや、症状が酷いときはアレルギー症状を専門に診る「アレルギー科」を受診すると良いでしょう。

ジョギング先生のワンポイントアドバイス

花粉症対策はいろいろな要素があります。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

ジョギングは全身運動のため、血流が良くなり酸素を身体全体に運ぶことで身体が刺激されます。また、気持ち良いと感じる程度の運動は、自律神経が整えられるため腸の活性化に繋がります。

バランスの良い食事と適度な運動、7時間程度の睡眠で生活習慣を整えることも腸内環境に好影響を与えます。身体の免疫機能の60%以上は腸管にあるため、腸内環境が良くなることで花粉症が改善される可能性があります。

【カテゴリー】この記事のカテゴリーはその他ジョギングの豆知識です。

まとめ

花粉の飛散量が増える季節や時間に屋外を走るときは、メガネやマスクなど花粉を防ぐグッズを身に着けて走ることが大切です。

また、飛散量が多い日は室内のトレーニングに切り替え筋持久力アップに取り組みましょう。症状は個人差があるため、無理せず酷いときには休養を取ることも必要です。