ジョギングがきついならウォーキングやスロージョギングがおすすめ

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運動から遠ざかっている人は、「ジョギングがきつい」と感じてませんか?正しい姿勢で普段より少し速く歩くことで運動になります。この記事では、ウォーキングからでもできるようになるポイントを紹介しています。是非ウォーキングやスロージョギングから始めてくださいね。

ジョギング先生の林さとみと申します。ジョギングに関するお役立ち情報を紹介します!
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ
相談者のAさん
相談者のAさん
いろいろ教えてください。

ジョギングがきつい人にウォーキングのすすめ

ジョギングがきつい人にウォーキングのすすめ

相談者のAさん
相談者のAさん
ジョギングはじめたんですが、体がきつくて…
それならウォーキングされたら良いかも知れませんね。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

運動の週間がない人は、筋肉が不足していたり心肺機能が低下している可能性があります。いきなりジョギングを始めると脚や腰の負担が強く筋肉痛や関節を痛めてしまうかもしれません。そんな方にはウォーキングから始めることをおすすめします。

「ウォーキング」は日常生活で行う歩行と区別して、健康維持・促進を目的とした歩行運動のことを言います。ウォーキングもぺースを変えることで運動強度が変わります。緩やかに筋肉や心肺機能が鍛えられジョギングに必要な筋肉が備わってきます。

 

毎日継続すれば効果はいつから?

運動不足解消を目的としている人は、ウォーキングが習慣化できる3ヶ月頃から身体が軽く感じられるようになってきます。また、正しい姿勢が身についてくるため、肩こりや腰痛の解消を期待できます。

1kmを15分で歩くときの運動強度は3メッツで、11分/kmのときは4メッツになります。個人差がありますが、11分/kmで歩くことは「やや速い」と感じる速さのため、続けることで徐々に筋持久力がついてきます。また心肺機能も向上するため、同じ運動でも楽に感じるようになってきます。

4メッツの運動を1日30分続けると、体重50kgの人は約70日で1kgの脂肪を消費させる運動量になります。ダイエットを目的としている人は、約6ヶ月続けると2.5kgの脂肪を燃焼させることになるため、お腹やお尻周り、脚のラインが少し締まってくることを実感できるでしょう。

ウォーキングで鍛えられる筋肉は、下半身では太ももの前(大腿四頭筋)、太ももの後ろ(ハムストリングス)、ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)、お尻(大臀筋)、上半身ではお腹(腹直筋・腹斜筋)、背中(脊柱起立筋群)、二の腕(上腕三頭筋)などです。

※メッツ:安静座位の状態を1METとして、様々な活動がその何倍のエネルギーを消費するか示した活動強度の指標です。

 

初心者は少しずつ距離を延ばそう

初心者は筋肉が不足している場合が多いため、「やや速い」ペースに慣れてきたら、少しずつ距離を伸ばすことで、筋持久力が高められます。最初の1-3ヶ月は1-3km程度、その後1kmずつ増やしていくことで、徐々に筋肉が鍛えられていきます。

ダイエットを目的としている人は、3-6メッツの運動を少なくとも1週間に10メッツ・時は必要と言われているます。

運動後20分経過頃から脂肪がエネルギー源として使われる比率が高くなるため、1回30分以上歩くことでダイエット効果が期待できます。4メッツのウォーキングであれば1週間で150分歩けば10メッツ・時の運動量になります。

筋持久力や心肺機能が向上すると同じ距離でも楽に走れるため、運動強度が低くなっている可能性があります。段階的にペースを速くしていくことで運動強度が強くなります。

運動強度が強くなると同じ時間の運動でも消費エネルギーが多くなるため、ダイエット効果が高まります。

 

ウォーキングになれたらスロージョギングへ

ウォーキングになれたらスロージョギングへ

相談者のAさん
相談者のAさん
ウォーキングに慣れてきたらジョギングしても良いですか?
その前にスロージョギングをおすすめします。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

ウォーキングで身体を動かすことに慣れてきたら、ウォーキングよりも少し負荷が高い「スロージョギング」を取り入れてみましょう。スロージョギングは歩く程度のゆっくりペースで走るため、ジョギングより身体への負担が少なくなります。

ウォーキングとジョギングの一番の違いは、ジョギングには「跳ぶ」動作があることです。両方の脚が地面から離れている瞬間があるため、ゆっくりペースのスロージョギングでも運動量はウォーキングの約2倍になります。

 

スロージョギングの最適ペース

初心者は、運動強度が5メッツになる12分/kmから始めると良いでしょう。ウォーキングでも「ほどほどの速さ」に相当するため、身体への負担が少ないペースです。

ウォーキングの半分程度の歩幅でミッドフット(足裏全体着地)にすることで、着地時の衝撃が小さくなるため、身体への負担も少なくなります。

いきなり長い距離を走ると筋肉痛になり3日坊主の原因になってしまいます。先ずは1kmを走ってみて、楽に走れる場合は、3km程度まで伸ばしていきましょう。

次に3kmに慣れてきたら、速度を10分/kmで走れるようにペースを上げていきます。徐々に距離を伸ばしペースを速くすることで、無理なく筋力と心肺機能が鍛えられていきます。夏場など暑くない季節に長い距離をはしることで、スタミナ(体力)がついてきます。

また10-12分/kmは身体への負荷が少ないため、

  1. 目線を前方
  2. 背筋を伸ばし
  3. 腕は肘から後ろに振る
  4. 骨盤をやや前傾
  5. ミッドフット着地などの姿勢を意識して走ることが大切です。

基本姿勢をマスターできるため、ジョギングやランニングにスムーズに移行できることに繋がります。

 

ウォーキングとの効果の違い

どちらも酸素を使っておこなう有酸素運動ですが、運動強度はウォーキング3-4メッツ、スロージョギングは4-6メッツになります。

同じ時間おこなった場合、速さによっても異なりますが運動強度は2倍程度の差があります。身体への負担はあまり変わらなくても消費カロリーが約2倍になるため、ダイエット効果が早い段階で実感できる可能性があります。

スロージョギングはゆっくり走ることで、ジョギングの正しいフォームを習得することができます。ジョギングは「跳ぶ」動作があるため、着地点が身体の真下にあることが理想です。

ウォーキングはヒートストライク(踵着地)ですが、スロージョギングではミドルフット(足裏全体)かフォアフット(拇指球あたり)での着地を意識すると良いでしょう。

ミドルフットやフォアフットは下腿の筋肉が必要ですが、負荷の強くないスロージョギングで少しずつ鍛えることで、スムーズにジョギングに移行できます。

 

ウォーキングやスロージョギングのメリットデメリット

ウォーキングやスロージョギングのメリットデメリット

相談者のAさん
相談者のAさん
それぞれの長所短所を教えてください。
はい、解説します。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

どちらも負荷が強くない有酸素運動のため、「継続すること」で成果が現れる運動です。健康のため、ダイエットのため、それぞれの目的によってメリットデメリットがあります。

また、ウォーキングとスロージョギングでは着地点や使う筋肉が異なってきます。ジョギングやランニングに繋げるためには、スロージョギングで走る基本をしっかりと身につけることが大切です。

 

ウォーキングのメリットデメリット

ウォーキングは足腰の負担が少なく、ケガなく続けやすい運動です。通勤や買い物などの歩きを「やや速い」ペースにすることで、特別な時間を作らずできます。

負荷が少ないので続けやすい一方で、普段と比べて変化に乏しく物足りなさを感じてくるかもしれません。

ペースを速くすればするほど運動量は多くなりますが、ウォーキングは100m/分(「やや速い」と感じるペース)を超えると血液循環が制限されると言われています。そのためそれ以上の速さになるときはジョギングに変更する方が良いでしょう。

ウォーキングの着地は、身体の前方で踵からになります。そのまま踵着地で走ってしまうと、膝や身体への衝撃が強くなってしまいます。

 

スロージョギングのメリットデメリット

スロージョギングはゆっくりペースで「跳ぶ」動作があるため、4-6メッツの運動強度になります。ダイエット目的の人は消費エネルギーが増えるため、ウォーキングと比べて効果が早まる可能性があります。

負荷が強くないため、継続しやすい運動というメリットと、逆に疲れを感じにくいため走り過ぎてしまいオーバーワークになるデメリットがあります。筋力が不足している人は1回10分程度から少しずつ増やしていくことが大切です。

地面を蹴るときは特にふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)、すね(前脛骨筋)を使うため、少しずつペースを速めることで、ジョギングレベル(8分30秒/km以上の速さ)での走りに繋がります。

但し、フォアフットを意識しすぎるとふくらはぎに過剰な負担をかけることになります。特に初心者はミッドフット(足裏全体)で走ると良いでしょう。

 

ジョギング先生のワンポイントアドバイス

継続は力なりですよ。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

運動を始めるきっかけは、「ダイエット」「健康維持」「運動不足改善」など様々です。身近なウォーキングやジョギングは有酸素運動それぞれの効果は期待できますが、短期間では成果が出ない運動でもあります。

「継続は力なり」のことわざのように、6ヶ月年~1年と長い期間かけることで結果が現れます。続けるためにも体力や筋力に応じた運動を実施していくことが大切です。

【カテゴリー】この記事のカテゴリーはジョギングより手軽なウォーキングのやり方です。

 

まとめ

初心者や運動から離れている人は、運動強度が高くない運動で筋力を徐々に鍛えていきましょう。少しずつ距離を伸ばせたり、ペースを上げられることで体力・筋力の向上を実感できます。またウォーキングでもジョギングでも正しいフォームを身につけることがケガなく続けられるポイントになります。