ジョギングにおけるクールダウンのやり方とは?自分のペースで走ろう

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ジョギングのクールダウンは大切です。走った翌日に筋肉痛になって走るのが嫌になったことはありませんか?ウォーミングアップと同じように大切なのです。この記事ではクールダウンのやり方をご紹介しています。是非しっかりとおこなって継続して走ることに役立ててください。

ジョギング先生の林さとみと申します。ジョギングに関するお役立ち情報を紹介します!
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ
相談者のAさん
相談者のAさん
いろいろ教えてください。

 

ジョギング後のクールダウンとは?

ジョギング後のクールダウンとは?

相談者のAさん
相談者のAさん
ジョギング後のクールダウンについて教えてください。
はい、具体的に紹介します。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

ジョギングでは身体全体の血流が良くなり、心臓から出た血液が筋肉のポンプ作用によって心臓に戻っていきます。

ジョギングから緩やかにペースを落とし、停止後にストレッチをおこなうことで、筋肉のポンプの役割が少しずつ減少していきます。

そうすることで心臓に負担がかかりすぎず、血液中の疲労物質なども回収されやすい状態を作ることができます。また、緊張した筋肉をほぐすことができ、筋肉痛予防にも繋がります。

ウォーミングアップとの違い

運動の前におこなうウォーミングアップは、身体を温めて筋肉を動かす準備をしていきます。動的ストレッチ(軽く弾みをつけるストレッチ)により筋肉や腱をほぐすことで血液の流れが良くなります。

血流が良くなると運動に必要な酸素や栄養素を十分に毛細血管まで運ぶことができます。また心拍数も安静時より緩やかに上昇し運動に備えていきます。

逆にクールダウンは、上昇した体温を平熱に下げる役割と筋肉に集中した血液をゆっくりと平常時に戻す働きがあります。

運動中に活発になった血液の流れを徐々にもとの状態に戻すことで心臓への負担が軽減されます。また、走った後のストレッチは血行を維持でき疲労物質や老廃物の回収を促進するため、疲労回復や筋肉痛の予防に繋がります。

上昇した体温を下げるために汗が一気に出るため、血流を維持するためにも十分な水分補給が必要です。

 

クールダウンの必要性

ジョギング後、急に身体の動きを止めてしまうと心拍数が低下し血液の流れが悪くなるため、心臓に負担がかかってしまいます。

運動中は筋肉への血液量が急増し、心臓から出た血液は筋肉のポンプの役割により心臓に戻っていきます。クールダウンをおこなうことで筋肉に集中した血液を筋肉の働きによって徐々に元の状態に戻せるため、心臓の負担が軽減されます。

血流が良くなることでジョギングにより発生した疲労物質や老廃物を回収されやすくなるため、疲労回復が促進される可能性があります。

静的ストレッチ(反動を使わないストレッチ)をおこなうことでジョギングで縮んだ筋肉を伸ばすことができ、翌日の筋肉痛予防に繋がります。

また、ジョギングで上昇した体温をさげるには水分をしっかりと摂ることも大切です。ジョギング中は小まめな水分補給を行い、クールダウンの前にもコップ1杯(200ml)程度を摂るようにしましょう。

 

クールダウンしないリスク

急に運動を停止してしまうと筋肉の動きが止まってしまいます。運動中は筋肉に血液が集中しますが、筋肉のポンプの働きが活発なため血液の巡りがスムーズです。

運動を停止することで筋肉のポンプ作業も停止するため、脚などに下がった血液が心臓に戻れなってしまいます。その状態が続くと脳が血液不足となり貧血やめまいを起こしてしまう可能性があります。

ジョギング後ウォーキングやストレッチを怠ることで疲労回復が遅れ筋肉痛の原因になる可能性があります。ジョギングなどの中強度以上の運動を続けることで血液中に疲労物質が溜まります。

血流が良ければ回収され体外に排出されますが、血行が悪くなると血液中に留まることになってしまいます。

また、走ることで縮まった筋肉を静的ストレッチなどで伸ばさないことで筋肉痛を起こしてしまうかもしれません。

 

クールダウンのやり方

クールダウンのやり方

相談者のAさん
相談者のAさん
クールダウンのやり方を教えてください。
ペースダウンやストレッチなどの方法がありますよ。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

最も必要なことは徐々にペースを落とし筋肉の使用量を減少させていくことです。そうすることで心拍数や呼吸数が段階的に減少し、心臓の負担が軽減されます。ジョギングからスロージョギング、最後はウォーキングペースにして停止します。

停止後にジョギングで使った下半身を中心にストレッチを行います。反動を使わない静的ストレッチは、収縮した筋肉を緩めるために呼吸を止めないでゆっくりとおこなうことが大切です。

また、シャワーやアイスバッグで熱くなった筋肉を冷やすことで回復スピードが早くなる可能性があります。

 

ランニングペースを落として歩く

走るときは目標距離や時間を設定している人が多いと思います。目標を達成した後は急に立ち止まらずに徐々に走るペースを落としていき、最後は歩くことをおすすめします。

運動中は心拍数や呼吸数が多くすることで運動に必要な酸素や栄養を筋肉に運んでいます。そして、活発な筋肉のポンプ作用により二酸化炭素や疲労物質などを回収し体外に排出しているため、急に運動を停止すると疲労物質などが筋肉に留まることになってしまいます。

運動強度が強めのペースから少しずつ落としていくことで、心拍数や呼吸数を緩やかに平常な状態に戻していくことができます。徐々に運動強度を弱めていくことは心臓の負担を軽減することに繋がります。

最終的には歩きながら心拍数が落ち着いてきたことを確認しましょう。また歩きながら深呼吸をおこない、収縮した呼吸筋を伸ばすことも大切です。

 

ランニング後にストレッチすることも大切

ジョギングの後は静的(弾みを付けない)ストレッチで、収縮した筋肉を緩めることが大切です。縮まった筋肉を伸ばすことで血行が良くなり酸素や栄養素が毛細血管まで行きわたり、疲労物質や老廃物の回収が促進されます。

身体をしっかりと止めて伸ばしたい部位を意識して30秒程度おこなうことで効果が高まります。呼吸は深呼吸のように大きく息を吸いゆっくりと吐きます。反動を使わないため、関節の可動域を徐々に広くし、関連組織の柔軟性向上も期待ができます。

ジョギングは下半身を中心に使うため、太ももの後ろ(ハムストリングス)、太ももの前(大腿四頭筋)、ふくらはぎ、お尻や腰は念入りに行います。腕を振りに必要な肩甲骨周りや呼吸筋なども忘れずにほぐしましょう。

また、血液の流れを良くするために、適宜水分補給をおこなうことが必須です。

 

シャワーやアイシングもおすすめ

走った後に筋肉が熱を持っているときは、先ずは冷やして炎症を抑える必要があります。炎症が起こると血流が悪くなり酸素や栄養素の供給が滞ってしまいます。

冷やすことで炎症組織の活動を鈍らせることができるため、炎症を促進する物質の分泌を抑えることができます。

また、アイシングすることで筋肉の防御反応を起こす伝達が遅れるため筋肉が硬くなる反応を低下させることができます。これが筋肉痛予防に繋がります。

お風呂に入ったときは、湯船につかって温まることとシャワーで冷やすことを繰り返すと血行促進効果が高まります。

冷たさに抵抗がある人は下半身だけ試してみてください。温めることで血管が拡張し、シャワーで冷やすことで血管が収縮します。そのため次に温めたときに更に血管が広げられるため血流がより良くなります。

 

クールダウンの豆知識

クールダウンの豆知識

相談者のAさん
相談者のAさん
ほかにもクールダウンで知っておくべきことはありますか?
はい、クールダウンに関する豆知識を紹介しますね。
ジョギング先生 林さとみ
ジョギング先生 林さとみ

クールダウンは運動終了前から始まっています。ジョギングと区別するのではなく、徐々に運動強度を低くしていく意識を持つことが大切です。

運動時は血液が筋肉に集中し、筋肉のポンプ作用により血液循環がスムーズにできています。運動停止に向けて活発になった血流や心拍数などを少しずつ元に戻すことで、身体の負担が軽くなります。

そして運動後の適度な栄養の補給により、筋肉の回復が促進され筋持久力も向上していきます。

 

クールダウンのタイミング

クールダウンは走り終わってからでなく、ジョギングの最後から徐々にクールダウンの要素を入れていきます。

クールダウンの目的は、軽めの全身運動や関節をほぐしていくことで、血液の流れを促進し、身体を徐々に安静レベルに戻していくことです。

運動強度が高いと乳酸を蓄積することになり疲労の原因になってしまいます。軽い運動をすることで血液循環を保つことができるため、筋肉から乳酸を回収でき代謝が促進されます。

また、運動時に活発に動いている筋肉によって血液循環が促進されているため、段階的に運動強度を低下させることで、血液の滞りを防ぐことができます。

多くの血液が筋肉に補給されていましたが、徐々に供給量が少なくなるため、急激に血圧低下を防止することができます。

 

クールダウンの目安時間

運動時間の1/10-1/5程度を目安にすると良いでしょう。例えば30分の場合は、ジョギングを20分前後、クールダウンは3-5分程度となります。ウォーミングアップもクールダウンと同じ程度が望ましいため、運動時間が約30分となります。

クールダウンを5分程度おこなうときは、ジョギングから徐々にペースダウンしウォーキングに至るまでも2分程度、ふくらはぎや太ももの前後、お尻や腰・肩甲骨のストレッチを6種目それぞれ30秒程度おこなうと3分になります。

呼吸を止めないで深呼吸のように大きく息を吸いゆっくり吐き出すことで血管が拡張し血流が良くなるため、筋肉が緩みやすくなります。また、伸ばしたい部位を意識することでより効果が高くなります。

 

栄養の補給にも配慮しよう

ジョギングは運動強度が中程度以上になるため、多くのエネルギーを消費します。運動終了後は筋肉が疲れているため、30分以内にタンパク質(アミノ酸)を補給することで、傷ついた筋繊維の修復が促進され筋力アップが期待できます。また筋肉の疲労回復を早めることにも繋がります。

運動後直ぐに食事ができないこともあるため、コップ一杯の牛乳や植物性タンパク質である豆乳でも効果があります。

タンパク質以外にも必要な栄養素として糖質・ビタミンやミネラルがあります。糖質が不足するとエネルギーとして筋肉の素であるタンパク質を分解してしまうため、使ったエネルギーを補給し筋肉の分解を抑えるため糖質を摂ることが大切です。

ビタミンやミネラルは運動中に汗と一緒に排出されているため補わなければなりません。運動で増加した活性酸素の除去や栄養素の吸収など様々な役割を担っています。

 

ジョギング先生のワンポイントアドバイス

運動で使った筋肉の回復には栄養補給に加えて睡眠が大切です。入眠から3時間程度で成長ホルモンなどの分泌が盛んになり傷ついた筋肉を修復します。

その後4時間程度で回復をしていくため、睡眠時間は7時間程度が良いと言われています。短時間睡眠で足りるショートスリーパーも居られますが、多くの人は3-4時間では回復する時間がないため疲れを溜めることになってしまいます。

【カテゴリー】この記事のカテゴリーはジョギングペースとやり方です。

 

まとめ

クールダウンは、心臓への負担の軽減、筋肉の疲労回復にとって重要なポイントになります。クールダウンは手を抜きがちですが、身体への負担を考えると必須項目と言っても良いでしょう。気持ちよく運動を続けるためにも今日からしっかりとクールダウンを行いましょう。